購買能力

2010年12月15日

ブレないように

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               人材育成と教育(7)

               【ブレないように】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【人材育成と教育】の6回目でした。

 原料購買部門に特有のコンピテンシーを前回から解説し始めました。

 初回は『原料品名統一へのルール理解』を取上げましたね。何も価格イメージを生み出さない通称の品名に、化学物質名・組成を簡易表現するキーワードを追加して複合した品名にし、同種原料が名寄せされた購買実績情報を維持・管理することの重要性を書きました。あなたのところではどうなっていますか?

 

 さて、今回は、【人材育成と教育】の7回目、今日の結論は、【ブレれないように】です。


 さて、【原料機能分類に関する理解】について説明しましょう。


 あなたのところで購買している原料品目数は通称の品名で数えてどのくらいありますか?


 数100種ですか?数1000種ですか?それとも数10000種でしょうか?


 それだけの原料を何名で購買管理することになっていますでしょうか?


 おそらく、膨大な数の原料をあなたは分担しているというのが実状ではないでしょうか?


 そうすると、お互いに重複業務が生じないように、且つ、関連性を配慮していくつかを束ねてあなたは分担していることでしょう。


 その時に使われる便利なやり方の1つが機能分類です。
(それとは別のやり方で、取引先で切り分けるやり方もありますが・・・)


 例えば、樹脂は○○さんの担当、触媒は△△さん、包装材料は●●さん、
と言った調子ですね。


 言い換えると、全ての原料にこの機能分類を、漏れなく、重複することなく、付与する必要が出てくるわけです。


 但し、上記のようでは広すぎるのでもう少し細分化していることでしょうが。


 例えば、

1) 主モノマー
2) コモノマー
3) オリゴマー
4) その他のモノマー
5) 乳化剤
6) 分散剤
7) 重合開始剤
8) 反応性助剤
9) 各種抗酸化剤
10)重合添加剤
11)その他の重合添加剤
12)主樹脂
13)改質用樹脂
14)一次可塑剤
15)二次可塑剤


などなどです。


 あなたの場合は、どうなっていますか?

以下に続く)
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(続きです)

 あなたの場合は、どうなっていましたか?


 さて、これらを重複することなく、又、異質なものが同類にならないよう整合性を配慮しながら、購買実績データを維持・管理するにはどうしたらよいと思いますか?


 これを混乱なく進めるには、事情に精通した専属者1人に任せるやり方がキーポイントです。(必ず、技術が詳しく分かる人を人選してください。)


 既存の原料であれば、完全にその人に全権委任するのがベストなやり方です。


 一方、新らしい原料が発生したら直ぐにその人に機能分類を付与して貰うルールが必要になります。


 チームワークと個人のスムーズな連携が大切になるわけです。


 では、もしあなたが委任された本人だとしたら注意すべき点は何でしょうか?


 その場になってみると分かるのですが、結構悩ましいことが起こります。そして時々刻々とその判断基準がブレるものなんです。


 しかし、ブレてしまうとこの機能分類が崩れてしまうのです。


 もし、困ることがあったら下記の点に注目して混乱を解消してください。


●どの機能分類にすべきか迷った時は、その原料を使用する本当の理由は無視して、化学物質として同じものは同じ機能分類に入れること

●どちらの機能分類にすべきか迷う場合は、安く買うために相応しい方を選択すること


 以上の2点を考慮してくださいね。なぜなら、究極の原料購買の目的はよい
品質の原料を安く買うことだからです。要するに【安く買う】と言う最上位の使命を叶えられるように交通整理すればよいわけです。

 

 話を元に戻しましょう。


 あなたは、この仕掛けを抜かりなく遵守していますか?目立たないことですが、疎かに出来ない基本ですね。


 以上、結論は、【ブレないように】でした。


 では、今日はここまで。次回は、【人材育成と教育】の8回目です。

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編集後記)

 クリスマスと大晦日が直前に迫って来ましたね。例年のことですが年賀状が気になっております。何とか滑り込みセーフとしたいものです。


 さて、今回は、これ↓。

皇帝ダリア

 

 

 

 

 

 

 

 二階の屋根にも届きそうな勢いに度肝を抜かれました。


 茎を見ると何と太さが30mmぐらいなんです。木じゃないですか!とても花だなんて思えません。


 でも、確かにこの花は高貴な雰囲気を感じさせる。素晴らしいものです。
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2010年11月30日

名寄せ

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               人材育成と教育(6)

                 【名寄せ】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【人材育成と教育】の5回目でした。

 膨大な【個人の購買能力】を果たしてどうすれば現実に整備できるのか?、アウトソーシングの活用、について考えてみました。そんな中であなたは、「真っ先にどの能力を修得する」と決めたでしょうか?最低でも1年間は拘り続けてくださいね。

 

 さて、今回は、【人材育成と教育】の6回目です。


 今日の結論は、【名寄せ】です。


 前回まで解説してきたことは、結局、『あなたのボスが成否の鍵を握っていることじゃないか!』と思われたのではないでしょうか?


 実は、そうなのです。あなた個人と言うよりも戦略なのですね。


 あなたの購買能力と言っても、その本質は、他人から一方的に期待されることではないのです。


 しかし、鈍感なボスだったらどうしますか?


 じっと待っていては何も状況は変わりませんよね。


 もし、不幸にも(結構、大抵の場合、であったりするんですが・・・)そうであればあなた自らが動くしかないのです。

 

 さて、では、77号でリストアップした原料購買部門特有のコンピテンシーの中で、解説がないと何のことかあなたがよく分からない部分はどこだったでしょうか?


 それは、下記のところではないですか?


A)原料品名統一へのルール理解
B)原料機能分類に関する理解
C)コストダウンテーマの構想力
D)原料の化学名に関する調査力(英名含む)
E)原料の製法に関する調査・理解力
F)原料スペックからのキースペック抽出力
G)断片情報から原料規定への遡及調査力
H)取引先の購買仕様書記載への指導力
I)メーカー候補の調査力(海外含む)
J)取引先の信用調査力(海外含む)
K)メーカー製品群の調査分析力(海外含む)
L)メーカー間の競争力分析力(海外含む)
M)メーカー製造コストの解析力
N)メーカーの上流原料事情調査力(海外含む)
O)輸入価格の解析力
P)内外価格差への洞察力
Q)目標価格の設定力(絶対的)
R)提示価格の妥当性判断力
S)メーカーコストの改善余地への洞察力
T)交渉戦術の構想力
U)価格交渉力(値下げ、カウンター交渉、値上げ阻止など)
V)社内VAへの提案力
W)競争阻害要因への洞察力と対策立案力

 

 ですから、これらについて今後少しずつ解説を加えていくことにしましょう。


A)原料品名統一へのルール理解

 あなたのところでは、原料購買実績データは品名と称する一種の暗号で蓄積されていませんか?

以下に続く)
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(続きです)

A)原料品名統一へのルール理解

 あなたのところでは、原料購買実績データは品名と称する一種の暗号で蓄積されていませんか?


 例えば、売り手の商品名とか社内独自の原料番号などです。


 実は、品名と言うのは世界中の誰が見ても原料物質を特定できないような記号になっているのです。困ったもんですが・・・。


 それは、

*化学物質名で整理できるまでの高い精度で原料が把握出来ていないとか、

*同じ化学物質名でも使えないものがあるとか、

*社内であっても社員全員に理解されては困ると言ったように機密保持の面から考慮されているとか、

などと言った種々の事情があるからです。


 しかし、この現実は化学原料を上手に購買する上では大きな障害になる場合が多いのです。


 それは一体何故だと思われますか?


 本来、化学原料はどこから購買してもよいはずなのに、特定の売り手からしか購買できなくしてしまうオオモトがこのデータにあるからなのですね。


 世界中のどこからでも自由自在に購買することができなくなってしまう。経済合理性の追求ができなくなってしまうのです。


 ですから、原料購買実績データは化学物質・組成として同等の原料は全て表の行が近接して表示される格好になっている必要があるのです。


 そうすれば、実質的に同じ原料にも関わらず品名が違っているものを纏めると言う視点で購買戦略・戦術を構想できる訳です。


 例えば、どんなことが期待できるでしょうか?


*同じ原料なのに購買価格が同等でなく高価になっている原料を発見して値下げできる

*多量に購買している方が逆に高価になっていると言うような不合理を発見して価格是正できる

*3社以上の取引先を集約して、価格交渉で値下げできる

*各現場単位では少量購買になっているが全社纏めて購買することでコストダウンできる

*全社として量が纏まれば輸入もし易くなるので国際価格を追求できる

*組成だけ異なる場合、社内で組成調整をすることを合意できれば同一原料の纏め買いでコストダウンできる

*購買部門として推奨する取引先を設計段階で研究開発部門に推奨できる


などなど・・・。


 期待されるものは結構多いことに気付かれましたか?


 一昔前に大騒ぎになっていた社会保険庁の年金受給資格者リストの名寄せと
言う言葉が飛び交っていましたが、正にそれです。金融業界でもよく使われる言葉ですね。


 化学原料の購買実績データの名寄せが結構キーポイントで、その手段の1つとして、原料品名統一ルールを品名中に組み込むのが有効なわけです。


 具体的には、通常の品名の先頭部分に、化学物質・組成の同等性を示すための枕文字を付したものを正式な品名にすると、品名でソートするだけで名寄せが容易にできると言う仕掛けになります。


 但し、これを永続的に有効にするためには購買部門の全員が枕文字のルールを厳格に遵守することが必須になります。


 このルールを無視するとか、間違えるとか、十分理解できていない人にもやらせるなどと言ったことがあると1つのミスでデータの信頼性が一気に失墜してしまうからです。


 ですから、このルールを1人も漏れることなく理解して誤りなく行動できることが求められると言うわけです。


 以上、化学原料購買実績データの名寄せの重要性を説明させていただきました。極めて地味な仕事ですが、これは戦略的に重要なことなのです。


 あなたのところではどのような名寄せの仕組みを導入していますか?又、それに代わる別の仕組みをどのように組み込んでいますか?


 そして、そのためには、あなたはどんな能力を身に付けることが必要でしょうか?


 以上、結論は【名寄せ】でした。


 では、今日はここまで。次回は、【人材育成と教育】の7回目です。

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編集後記)

 一気に冬に突入したかのような寒さがこたえるようになってきましたね。遂にストーブを引っ張り出した次第です。


 さて、今回は、これ↓。

これも紫式部か

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ノブドウ、野葡萄、と言うんだそうです。


 珠数のようにずらっーと小粒が並んでいないので紫式部とは全然感じは違うのですが。


 緑、空色、赤紫、青紫・・・・


 そして、水面上の油膜のような輝き


 この多様性にしばらく見とれていました。
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2010年10月31日

個人の購買能力

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              人材育成と教育(4)

              【個人の購買能力】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【人材育成と教育】の3回目でした。

 購買組織力の視点で、あるべき人材と言うものを見てみました。理想はオールマイティの個人で組織を構成することでしょうが、そんなことはあり得ないことです。不完全な個々の人材でも組織力としては万能に近いものが望まれると言うことでした。


 さて、今回は、【人材育成と教育】の4回目です。


 今日の結論は、【個人の購買能力】です。


 では、いよいよ「個人の購買能力」について考えて見ましょう。


 イメージする範囲は、購買部の中の必要な業務、即ち、

1)受発注業務
2)ソーシング・交渉業務
3)企画業務
4)管理業務

です。


 あなたは、これらの業務にどのような能力が必要だと思いますか?


 多分、下記のようなものが多かれ少なかれ必要になるのではないでしょうか?


 先ず、基本部分として次のようなものがあるでしょう。

●全社の原料調達状況の理解(組織・区分・規模・歴史など)
●購買部の購買方針の理解
●中期計画・購買部中期計画・購買部年度計画の理解
●役割期待と個人としての年度業務目標の理解
●原料購買を要求する事業部・製造現場の理解


 次に、ビジネス素養の部分として下記のようなものがあるのではないでしょうか?

●報・連・相の習慣化
●チームプレイへの理解
●社内外ビジネスルールの遵守
●言行一致の行動
●優先順位判断とタイムリーな実行
●他人の力を上手に借りる
●現状に潜在する問題の発見とそれを改革する情熱
●困難を乗り越える意欲と知恵
●習→破→離の段階を経る一流への拘り
●他人から信頼される行動・言動
●全社員共通のコンピテンシーラーブラリー中に挙がっている各種能力
●パソコン・IT活用のための基礎能力
●直観力と論理構成力


 更に、購買の基本部分の能力としては、

●原料購買関連法規に関する理解
●経理・支払に関する理解
●受発注業務フローへの理解
●社内基幹システム業務に関する理解
●購買条件類に関する理解
●棚卸業務への理解
●使用工場番号に関する理解
●原料品名統一へのルール理解
●トラブルへの対処法
●購買部データベース類の概要理解
●物流に関する理解
●商社機能に関する理解
●貿易に関する理解
●原料機能分類に関する理解
●新原料調査に関する理解(日本国内)


などですね。


 そして、最後は、と言うと?

以下に続く)
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(続きです)

 そして、最後に次の専門能力・スキルではないでしょうか?

●コストダウンテーマの構想力
●原料の化学名に関する調査力(英名含む)
●原料の製法に関する調査・理解力
●原料スペックからのキースペック抽出力
●断片情報から原料規定への遡及調査力
●原料カタログ内容への理解力
●取引先の購買仕様書記載への指導力
●ISOの理解と実務能力
●メーカー候補の調査力(海外含む)
●取引先の信用調査力(海外含む)
●メーカー製品群の調査分析力(海外含む)
●メーカー間の競争力分析力(海外含む)
●候補メーカーの選定能力(海外含む)
●メーカー製造コストの解析力
●メーカーの上流原料事情調査力(海外含む)
●輸入価格の解析力
●内外価格差への洞察力
●目標価格の設定力(絶対的)
●目標価格の設定力(相対的)
●提示価格の妥当性判断力
●メーカーコストの改善余地への洞察力
●交渉戦術の構想力
●価格交渉力(値下げ、カウンター交渉、値上げ阻止など)
●社内VAへの提案力
●コミュニケーション能力(口頭、文書、英語など)
●輸送コスト算定力(国内、海上、航空など)
●契約書の手配力(海外含む)
●商流における商社の設定力(海外含む)
●物流の手配力
●貿易実務力(HSコード付与、税率調査、乙仲対応力、文書作成力)
●貿易実務力(納期推定、諸費用算出、危険物対応など)
●荷姿への調査・判断力
●為替データの収集力
●支払条件に関する理解力(海外含む)
●競争阻害要因への洞察力と対策立案力
●1回のチャンスで必要情報を収集する能力
●入手情報をタイムリーに整理・報告・発信・対応する能力
●収集情報の真偽を検証・分別する能力
●多量情報を漏らさず迅速対応する個人行動の管理力
●購買部データベースの即時活用力
●ピボットテーブルを自在に駆使する能力
●インターネットを駆使する能力
●ACCESSデータベースを設計・運営・管理・活用する能力
●嫌がる現場に何とかしてサンプル評価などを賛同させる能力
●時間を効果的に運営する能力
●原料クレームへの対応力(補償含む)
●購買部構造の理解と抜本改革への企画力
●庶務処理能力


 まあ、ざっとこんな項目になるのではないでしょうか?


 更に、これ以外にもあなたのところで必要になるものを追加して見て下さい。単なるお題目にならずに自己啓発の行動に繋がるために具体的に表現することがコツですね。


 勿論、これらは購買部の個人全てに画一的なものではありません。あなたが上記の4つの業務のどの役割を期待されているかによって異なるものになるでしょう。


 さて、では、こうやって見たときあなたはどんなことを感じますか?


 「こんなに膨大なことがまともにできるようになるには10年ぐらい掛かるのではないか?」


 「いやいや、10年掛けてもできないようなことが一杯あるなあー」


と思いませんでしたか?


 そうなんです。それ程までに購買の仕事と言うのは奥が深いのですね。高度な専門性が求められる組織なのです。


 ですから、みんなでカバーし合うことが必要ですし、異なる能力で組織を構成しないととてもじゃないけどやってられないレベルなわけです。


 更には、自前主義に拘らず、必要なら社外の力も借りることも考える必要があるかも知れませんね。


 そして、何よりも重要なことは、これらの能力・スキルを自分のものにする粘り強い努力を計画・実行し続けることではないでしょうか?

 

 以上、結論は【個人の購買能力】でした。


 では、今日はここまで。次回は、【人材育成と教育】の5回目です。

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編集後記)

 遅れて来た台風と早すぎる雪が同居する複雑な天候です。季節感がこんがらがってしまいますね。


 さて、今回は、これ↓。

筒状コスモス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私は誰でしょう?


 ラッパのような花びら。こんなの知ってました?
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2010年10月15日

組織力の素

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              人材育成と教育(3)

               【組織力の素】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【人材育成と教育】の2回目でした。

 「原料購買部門でのあるべき人材とは?(マインドの部分)」について概説しました。

 心の持ち方、ややもすると嵌ってしまう心理状態などについて考えて見ました。言い換えると、これらはあなたが購買の役目を担う上で下支えしてくれるものと言うことにもなりますね。


 さて、今回は、【人材育成と教育】の3回目です。「あるべき人材とは?(購買組織力の部分)」について考えて見ましょう。


 今日の結論は、【組織力の素】です。


 これには4つの要素があるのではないでしょうか?


 まず、1つ目は、組織全体として購買能力を発揮できていること、と言うことですね。


 組織の使命・目的・目標などが全員で共有できていること、みんなのベクトルがピタリと合っていてぶれないこと。あなたも組織の一員として参画できていることが必要なわけですね。


 その素になるのは、あなたのボスの説明責任とあなたの共感力です。


 しっかりした使命・目的・目標などの購買戦略部分にあなたが心底納得できているかどうかと言うことになりますね。


 勿論、あなたのボスがオーケストラの指揮者に相当します。ですから、部下を圧倒するだけの情熱で、的確に指揮棒を振れているかどうかが重要ですが、それにあなたがどれだけ答えられるかが同時に問われていますね。

 

 2つ目は、構成員の能力が多彩で、購買業務として包括的であることが理想と言えます。


 ややもすると、みんなが金太郎飴になってしまっていないかが心配になります。モノトーンな味も素っ気もない音楽になっていないでしょうか?


 色々な得意分野、色々な能力、多くのスキルがあって初めて購買組織は力を発揮できるのですから。


 多様化、ダイバーシティがキーワードです。


 尚、この部分は、あなたのボスの組織構成力が大きくモノをいいます。現状を踏まえ、長期的な視点を加味して作り上げていく必要があります。又、日常的には、組織運営面でボスがどのように心配りをするかと言うことにもなるかと思います。


 しかし、「あなたが組織の中でどのような存在感を発揮できるか?」が同時に問題になりますね。同僚たちとは違う何かが求められていることになります。


 そして、3つ目は・・・、

以下に続く)
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(続きです)

 そして、3つ目は、


 基本部分、即ち、購買組織内のどの人にもなくてはならない共通的な要素が必要と言うことです。


 ここは、ビジネスマン(レディーも含めて)が備えていなければならない要素と、購買マンだからこそ持っていなければならない要素に大別されるでしょう。

 例えば、楽譜が読める、音合わせをする、楽器の手入れをする、絶対音を認識できる、感情表現の仕方、などなど・・・

 

 最後の4つ目は、何と言ってもあなた個人としてのコンピテンシーです。


 勿論、これは構成員に専ら依存するものではなく、あなたのボスが作成した購買業務特有のコンピテンシーライブラリーを手掛かりにして、部下が自主的に選択できる仕掛け作りが必要です。


 しかし、組織の個々の構成員の今の能力と今後の能力開発がベースになっていますね。


 以上、結局、あなたのボスとあなたが気持ちを一つにしてお互いにやるべきことをやり遂げる風土が必要と言うことになるかと思います。


 いくらボスが素晴らしい指揮者でも、構成員一人一人がしっかり持ち場の楽器を使いこなせることが前提になっていますね。


 ですから、当然のこととは言え、個人として役割を果たせるための能力を磨き続ける懸命な努力が肝心となります。


 あなたは常日頃からどのように能力を向上させようと努めていますか?


 以上、結論は【組織力の素】でした。


 では、今日はここまで。次回は、【人材育成と教育】の4回目です。

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編集後記)

 一年中で最も晴天が続く10月の真っ只中で、どこでも祭りや運動会など歓声が聞かれる月となっているのではないでしょうか?味覚の秋も堪能したいところですね。


 さて、今回は、これ↓です。

ケイトウ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この色の鮮やかさ。大抵は何らかの色との混色であったり中間色だったりで、ここまで真っ赤なのは非常に珍しく驚かされました。


 これを見ると、いつも思い出すのは「鶏頭となるも牛後となるなかれ!」です。人生の生き様を教えてくれるいい諺ですねえー。


 えっ、間違っている?


 「鶏口となるも牛後となるなかれ」でしたっけ?まあ、意味は変わらないから頭と口は似たようなものでしょう?


 肛門と言わなくて済む分ましなのでは?いやいや、失礼致しました!
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2010年09月15日

人材育成と教育

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                人材育成と教育

             【ビジネスマンの必要能力】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の最終回でした。

 購買において最も重要な価格に関する記事(24回目〜72回目)をレビューしました。これにどれだけ拘り続けられるか、どれだけ時間を掛けることが出来るかがあなたの最大の購買能力と言うことになりますね。

 

 さて、今回からは、【人材育成と教育】について考えることにしましょう。


 今日の結論は、【ビジネスマンの必要能力】です。


 原料購買部門での人材育成と教育を考える時、あなたは何をまず考えますか?


 その場合、3つの視点があるかと思います。

 

 1つ目は、ビジネスマンとしての共通的な能力をイメージすることです。即ち、原料購買と言ってもビジネスの部分を構成しているものですから、【あるべきビジネスマンとは?】と言う視点から発想していく必要があります。

 

 2つ目は、原料購買部門固有の【あるべき能力】を考えることが必要になります。これを考えないといつまで経っても素人・素人集団のままです。

 

 3つ目は、【どうやってそう言う能力を教育をしていくべきか?】を考えることです。

 

 いずれにしても、これら3つがバランス良く揃っていることが必要です。

 

 さて、では、今回は1つ目、【あるべきビジネスマンの能力とは?】について考えて見ましょう。


 あなたは、どのような能力を求めますか?ちょっと、考えてみてください。


 欲しい能力が次々と限りなく沸いてきたかもしれませんね。

 

 でも、纏めてしまえば、結局、下記のようなものになるのではないでしょうか?


A)課題形成力:(情報力・洞察力・構想力・状況把握力・想像力・課題構築力・企画開発力などの群です)

 具体的にイメージしてみると、

1)質の高い情報や担当分野に関する先進的な情報を社内外から幅広く収集し、担当部門・部署の戦略の構築・実現に繋げながら価値の創造として活用する能力

2)社会情勢や内外の環境変化の認識から本質を見抜き、時代の流れを先読みして、進むべき新しい方向や革新的な技術・業務システムの開発など新たな価値創造の方向を打ち出す能力

3)全社的・グローバルな視点から新たな価値創造や事業創出に向けた魅力あるビジョンとその具現化に向けたシナリオを描く能力

4)過去の習慣や既成概念に捉われることなく、未知の事柄に対する興味と情熱を持ち、革新的で創造性のある優れた発想を通じて挑戦的な戦略課題を設定し、提案する能力

5)豊富なアイディアに基づく実現性の高い企画を生み出す能力

以下に続く)
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(続きです)

B)組織化力:(組織資源活用力・リーダーシップ・折衝調整力などの群です)

 具体的には、

1)部門・部署の目標実現に向けて、必要な経営資源の獲得や社外資源などあらゆる必要な資源を活用すると共に、実現の過程を強力に推進できる組織を形成する能力

2)企画テーマの実現に向けて社内外を問わずあらゆる必要な資源を活用する能力

3)部門・部署の方針と自らのビジョンを語ると共に、率先垂範と権限委譲を巧みにおこない、組織メンバーの力を部門・部署の目標実現に向けて結集させる能力

4)社内関係部門・部門長・経営層にタイミング良く働きかけ、合意形成を得る能力

5)担当領域でのプロとして、社内外関係者への支援をおこなう能力

 


C)実行力:(意思決定力・実現力・変革力などの群です)

 詳細は、

1)部門・部署の目標実現のためのいくつかの施策代替案の優位性を見極めた上で、思い切って取捨選択・決定・実行する能力

2)課題の重要度・優先度を正しく認識し、取るべき手段を的確・迅速に決断する能力

3)状況の変化を素早く見抜き、的を射た対応策を果敢に打つことにより部門・部署の目標を実現する能力

4)成果への徹底したこだわりを持ち続ける能力

5)仮設検証に向け、プロとして考察を加え、実効性の高いアプローチを粘り強く展開する能力

6)部門・部署の目標実現のために、従来の方法に捉われず、競争優位に繋がる組織・仕事の仕組み作りを果敢におこなう能力

 


D)倫理力:

 即ち、

 企業の社会的責任を意識して社内外の諸ルールを理解し、常に自己を厳しく律して範を示す能力

 

 以上ですね。


 いずれも、原料購買部門固有ではない誰にでも求められる能力ばかりです。

 

 しかし、これとて、バカに出来ません。全部出来る人は数えるほどしかいないかも知れませんよ。

 読み込んでいくとなかなか奥深く、重いものになっていることに気づきましたか?

 

 各人各様に得て不得手はありますので、100%ではなくても、人並みには必要と言えますね。

 

 以上、今回の結論は【ビジネスマンの必要能力】でした。

 

 では、今日はここまで。次回は、【人材育成と教育】の2回目です。

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編集後記)

 100年に一度の猛暑で疲労困憊状態ですが、昨日辺りから秋の気配が感じられるようになり一息ついているところです。食欲の秋が待ち遠しいですね。


 さて、今回は、これ↓です。

300西洋朝顔

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今年の夏を飾った花たちの代表。


 西洋朝顔とノウゼンカズラの明るいコントラスト。毎日の朝をすがすがしく感じさせてくれてありがとう!

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Profile
塩梅マン
化学原料に限定した購買コンサルタントです。化学原料コストダウン研究所の所長です。輸入価格を知った上で購買するのが合理的購買の原点であると信じております。このノウハウで私は475億円のコストダウン実績を挙げました。これを日本中に普及させることを目指しております。私の究極の使命は日本が本当の意味で国際競争力を強化することです。コストダウン、開発購買などの成果を多くの方が実感されるのを願っております。