いくらで

2011年08月31日

相手の土俵で

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               人材育成と教育(21)

                 【相手の土俵で】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【メーカー製造コストの解析力】でした。

 これを実行するために必要になる具体的な能力について概説しました。あなたはこの能力をどうやって手に入れますか?


 さて、今回のテーマは、【販売価格の推定】です。結論は【相手の土俵で】です。


 要するに、見積に頼らない推定販売価格が是非とも欲しいと言うことです。


 先ず、蛇足かも知れませんが、「どうして販売価格の推定が必要になるのか?」と言う点を示しておく必要があると思います。


1)そもそも何故必要なのか(1)

 1つ目は、誰がやっても変わらない、担当者個人や自社の都合ではない根拠のある目標価格を決定するためです。

2)そもそも何故必要なのか(2)

 2つ目は、私が推奨する最も信頼性の高い目標価格である『輸入価格』が得られない場合の頼れる目標価格に代用するためです。

3)そもそも何故必要なのか(3)

 3つ目は、売り手の土俵である販売価格と言う場で価格についてコミュニケーションするためです。メーカーのコストを振りかざしてもまともに取り合って貰えないのはご存知の通りです。売値と言う相手の土俵に踏み込むしかないのです。


 と言ったところです。


 では、次に進んで行きましょう。


 主変動費以外のコストとは?

 となると、

前号で解説した主変動費の他に、人件費、減価償却費、直接管理費、間接管理費、適正利潤、その他の変動費、商社マージンなどを乗せることで販売価格に変換する必要があります。


 で、ここで最も厄介なのは適正利潤ではないでしょうか?


 ここからが、今回のメインテーマです。


 では、主変動費以外のコストをどうやって推定します?

以下に続く)
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(この下続き)

 では、主変動費以外のコストをどうやって推定します?


 ですから、上記の個々の費用をどうやって推定できるのか?と言うことに行き着くことになります。


 あなたなら具体的にどうしますか?どうしていますか?


 普通、ここでやるのは、自社の経験的な関係やデータなどを転用して見るのではないでしょうか?


 しかし、これでは余りに乱暴ですね。


 何故なら、相手の会社は自社と同じようなコスト構成になっている保証は全くと言っていい程ないからです。


 又、売り手の会社のこのような費用の内訳のデータを買い手側が掴める筈もありません。


 ところが、売上高と直接材料費との関係を裏付ける確かなデータが実はあると言うことに着目すればこの課題は見事にクリアできるのです。


 即ち、直接材料費にほぼ近い主変動費と、販売価格とを統計データで結びつければよいのです。


 統計データを使って、主変動費から販売価格への推定が可能なのです。


 この統計データは収益構造がほぼ共通する小さな業種毎に丸められているので、あなたが購買している原料が含まれる相応しい業種に着目すれば推定精度をそこそこに保てると言う訳です。


 では、その統計データとは何者なのか?信頼しても大丈夫なのか?


 ご安心ください。このデータの出所は、日本国内の全ての製造会社が定期的に経済産業省に報告を課せられている企業単位での生データ類です。常時、一般的に公開されています。


 従って、これ以上に信頼性のあるデータは他にはありません。


 では、具体的にどんな統計データがあり、どのようにして推定していくのでしょうか?やり方と大怪我をしないための注意点はどんな点でしょうか?


 それらの詳しいことは、弊社が開催している上記のようなコストダウンセミナーにご参加されれば修得できます。

 

 では、今回はここまで。今回の結論は【相手の土俵で】でした。


 次回は、【人材育成と教育】の22回目です。
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編集後記)

 盆が通過して子供たちが夏の宿題で急かされるような蝉の声に変化して来たようですが、暑さの方は相変わらず連日厳しいものがありますね。朝晩の気温が少しばかりの救いです。


 さて、今回は、これ↓。

ドングリの準備

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 春に花が咲いていたと記憶していますが、もうこんなにも準備が出来ているのですね。


 誰にも気付かれないようにヒッソリとですが、確実に秋が近づいているようです。


 そう言えば、ドングリと言うのはてっきり毎年できるものと思っていたのですが、この前、マテバシイのように2年掛かるのもあると言うのを知りました。うーん、辛抱強いものですねえー。
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2010年07月31日

真の競争の作り方

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             真の競争状態の作り方

           【自分が楽をしないこと!】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の49回目でした。

 通常あなたが得ることができる価格情報の3つ目以降について見てみました。しかし、確かな価格情報を押さえることは容易なことではないと言う残念な結論でしたね。このことは買い手にとって最も大切なことであるにも拘らず、致命的な弱みになっているのが実状なのです。では一体どうしたらよいのか?その答えがこのブログの中間部分に紹介されていますので是非URLへのリンクをクリックして見てください。


 さて、今日は、【いくらで買うのか?】の50回目です。本当の競争状態について考えてみたいと思います。


 今日の結論は、【自分が楽をしないこと!です。


 早速ですが、あなたに質問があります。


 購買する場合、最も重要なことを1つ挙げるとしたら何をあなたは選びますか?


・何と言っても購買戦略が一番だね
・買う方が購買の選択権を持っていることかな?
・QCDのバランスだね
・売り手との信頼関係だよ
・安定供給じゃないかな?
・自由競争原理の徹底だな
・やはり交渉力ではないかな?
・いやいや人間力だぜ
・体系だった購買能力に決まりだね
・トップ交渉に勝るものはないぜ
・資本投下の威力はすごいよ
・何故それを買うのかを熟知していることかな?
・情報力じゃないかな?


などなど際限がないかも知れませんね。


 確かに、それぞれに重要なことばかりで優先順位をなかなか付けがたい面もあるなとも感じます。


 しかし、購買する原料が一旦決まっていると言う前提の中で考えれば、競争を作り出すことがエキスではないでしょうか?


 以前に、買い手が変えられる可能性のある購買要素は結局のところ獲得する購買価格しかないと書いたことがあります。


 年間の購買量は変えられませんし、原料自体を変えることもできません。発注単位の量を変えるとか荷姿を変えるとかの条件変更は勿論ありますがこれらは仔細な変更に過ぎません。


 新たにあなたが獲得できるかもしれない購買価格は競争状態を作り出せるかどうかに掛かっていると言っても言い過ぎではありません。


 化学原料のコストダウンの手法は19種しかないといろんな場で私は主張しておりますが、それもみんなこの競争状態を作り出すためのやり方が多彩にあると言うことに過ぎません。


 要は、競争状態を作り出せるかどうかに掛かっているのです。


 合い見積を取ってみるのもそうです。


 複数購買化するのもそうです。


 購買比率の変更もしかりですね。

 

 一方、これと全く対極にあるのは、そこから買うしかないと言う状態です。


・物質特許があって世界的に独占されている。
・特許的な制約はないがたまたま世界で唯一のメーカーしか存在しない。
・唯一のOEM先で作って貰っている。
・品質が余りに微妙で、絶対にA社からしか買えない。


と言った調子の原料ですね。正直言って言い値で買うしかない世界です。


 ですから、購買と言うのは言って見ればコストダウンのネタをいかに探し出せるかに掛かっている訳です。


 その時の鍵を握るのは、競争状態が作り出せるかどうか?です。


 では、どうやれば競争状態を演出できるのでしょうか?

以下に続く)
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 今回は、大阪で開催します!

【化学原料のコストダウン戦略とそのノウハウ】

日時:   9月10日(金)10:00−16:30
場所:   大阪産業創造館 6F 会議室A
受講料:  49,980円/人(同時申込なら2人目は無料)

詳しくは下記のリンクをクリックしてご参照ください。

http://www.rdsc.co.jp/seminar/100903.html

 

尚、下記のホームページの無料相談フォームから講師割引をご請求いただければ参加費は半額の24,990円/人となります。

http://www.ip-labo.jp/article/13183391.html

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(続きです)

 その答えは、


競争を阻むことに繋がってしまうような制約を 意識的に外す ことです。


 特殊でなく普通の原料を購買すること、世界中のどこからでも購買すると言う覚悟で追及すること、そして、商社を通さず直取引をすること、など・・・になります。


 ですから、これらの制約を外さない購買のやり方はことごとく競争をしない環境を作り出してしまっていることに早く気付く必要がありますね。


 設計から言われた通りの特殊な仕様の原料を買うしかないと認めてしまうこと、日本国内の適当な数社の中から購買先を決めてしまうこと、相手探しを自ら行動せずに商社に依頼してしまうこと


 もっとも日常的なケースは、「日本国内の、自分が知っている数社に合い見積を出させること」。これこそ最も典型的な行動ですね。


 しかし、そんな楽チンなやり方をしていては競争状態は99%作れません。


 真に競争状態を作り出すには、あくまでも「意識的に自力で外す行動」が問われていることになります。

 

 尚、その辺りの詳しいことは、上記の化学系原料のコストダウンセミナーでタップリと1日がかりで集中的に学ぶことも出来ます。


 以上、今回の結論は【自分が楽をしないこと!】でした。

 

 では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の51回目、です。

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編集後記)

 各地の集中豪雨でヤキモキしていたら一変して連日の猛暑と早代わりになり疲れが溜まる一方の今日この頃です。夕立でもあればと雨乞いしたい気分ですね。


 さて、今回は、これ↓です。

300何きのこ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 芝生の中に顔を出したこれ、何と言う名前なのでしょうか?キノコと言うのは怖くてなかなか素人が手を出せないおっかなびっくりものです。


 ひょっとして、毒キノコかも?まさか笑い茸ではないでしょうね?


 わっはっは、いっひっひ、うっふっふ、えっへっへ、おっほっほ・・・と笑い転げて1日過ごせたら幸せになれるかも?
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2010年02月28日

できて当然ですか?

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               できて当然ですか?

             【誰がやっても】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の41回目でした。

 前回に続いてコストダウンの基本的な誤解3つ目を解説しました。真水のコストダウンとその効果について納得できましたでしょうか?

 

 さて、今日は、【いくらで買うのか?】の42回目です。


 今日の結論は、【誰がやっても】です。


 年度末が近づいているので、少し早いですが1年間を振り返るテーマです。来年度への糧にして欲しいと思います。


 あなたのところでは、購買組織としての業務目標はどのようになっていますか?


 又、それをブレークダウンして作る個人目標をあなたはどのように設定していますでしょうか?


 生産に支障を来たさないようにシッカリ原料を確保すること


これが何にも増して最優先ですね。


*発注漏れをなくす
*発注の変更に迅速に対応する
*納期の確認をタイムリーに行なう
*納入の催促をする
*検査証などの漏れをなくす
*品質異常が発生したら直ぐ差替え補給を依頼する
*クレームへの補償を取り付ける
*供給不安に対応する
*値上げ要求をフォローする
*法的トラブルなどに対応する
*市況の軟化を掴んで値下げ交渉する
*ひっきりなしに商談をやる


 ざっとこのようなことをされているのではありませんか?


 しかし、冷静に考えると、これらの業務は全て現状維持のための仕事ですよね。


 『できて当然』のことです。


 では、現状維持以外にどのような仕事があるのか2分間考えてみてください。

(以下に続く)
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 コストダウンセミナー【東京】:準備中!

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 今しばらくお待ちください。

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(続きです)

 いかがでしたか?


 そうです。既にお気づきの通りです。


 他にあるのは、


2)改善目標
3)改革目標
4)長期目標・ビジョン


 そして、あなた個人にあるのが


自己改造の目標


ですね。


 改善目標と言うのは、現状の個々の問題点や課題を克服するための小さな変化を伴う仕事に対応しているものです。


 例えば、


「納期遅れを起さないようにするにはどうしたら改善できるのか?」を考えて、行動したり、ルールを作ったり、社内外に周知徹底する、などです。


 改革目標は、もう少し本質に立ち返って、抜本的な改善になるような方策を講じることです。


 例えば、


「明けても暮れても値上げに悩まされる苦痛をどうすれば解消できるのか?」を本質的に追及することですね。


 長期目標は、これらの様々な問題に潜んでいる前提条件にメスを入れて根源的に乗り越える戦略を立案して実行すること、です。


 そして、最後の自己改造の目標は言うまでもないでしょう。


 上記の業務目標を本気で進める為に最も有効な方法は、


【他人を変えることではなく、自分自身を変えること!】


どうしてもここに帰着してしまいます。


 購買組織としての課題であったとしても、結局は構成員一人一人の変革力、あなたの自己改造がなければ解決できませんね。


 ところが現実には、上に書いた仕事の中で上の方に時間を掛けていて、下に行くほど時間を割いていないのではないでしょうか?


 できて当然、やって当たり前の業務に明け暮れていないでしょうか?


 「あー、今日は忙しかったなあ。でもよく頑張ったよなあー」


と言ってビールを飲んで満足してしまっていませんか?


 『購買と言うのは、誰がやっても同じような結果になる仕事』と言われないようにしたいものですね。


 そして、購買にしか出来ない最大の役割は価格ですから、


『誰がやっても同じような価格になる仕事』と言われないようにしたいものですね。


 以上、今回の結論は誰がやってもでした。


 では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の43回目、です。

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編集後記)

 年度末まで原理的には残り2週間と迫ってきましたね。私も厄介な確定申告を終えてホッと一息入れたところですが、何回やっても躓きますねえー。


 さて、今回は、これ↓です。

ラナンかな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 例によって特殊性に気を引かれて思わずシャッターを切りました。


 シクラメン色も好きですが、何枚あるのか分からない花弁の形、花全体としての纏まりに独特なものを感じます。


 葉っぱの方はニンジンにそっくりな貧弱さです。


 ケシの仲間なのかい?

 いや、ラナンキュラスの一種なのだろうか?


 困りましたねえー、この花の名前は?

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2009年08月31日

購買価格は虚像か?実像か?

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          購買価格は虚像か?実像か?

           【くれぐれもご用心!】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の29回目でした。

 極限を得るためには極限の努力が必要であり、特別価格と言う甘い言葉に踊らされることなく適正価格にシッカリと照準を合わせる必要性を強調しました。


 さて、今日は、【いくらで買うのか?】の30回目です。虚像と実像について考えて見ます。


 今日の結論は、【くれぐれもご用心!です。


 7月22日は今世紀最大の日食の話題で持ちきりでしたが、上手く見えましたか?


 私も本当に楽しみにしていて日食グラスをと思った時にはどこも完売になってしまっていたので、諦めてささやかながら2つの準備をして虎視眈々狙っていました。


 麦藁帽子と違う直系の小さな穴を開けたダンボール紙です。


 どちらも穴を通過した光がその先にある壁とかの平面に投影される小さな太陽を見る仕掛けになっています。


 目の障害も恐れずに直接見る太陽は実像、狙っていた小さな像は虚像になります。


 残念ながら、明石市では雲が厚く絶好の時間帯で待ち続けましたが太陽は現れることがなく観察は出来ませんでした。悔しいもんですねー、こういう場合と言うのは。


 ところで、価格の実像と虚像と言うのを知っていますか?


 価格とは、購買価格と適正価格のことです。


 さて、では、どちらが実像で、どちらが虚像でしょうか?


 購買価格は実際の価格だから実像ですかね?とすると、適正価格は滅多に実現しない価格だから虚像かな?


 いやいや、


 購買価格は売り手と買い手の綱引きで出来た架空のものだから虚像でしょうか?それなら、適正価格はある種厳正なほぼ1つのものだから実像ですかね?


 あなたはどちらだと思いますか?

(以下に続く)
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日時:  10月16日(金) 10:00−17:00
場所:  東京大井町きゅりあん
テーマ名:化学原料購買のための考え方とコストダウン手法19種


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追伸:

 コストダウンしたい副原料1種を上手にご提案いただければ、値下げ交渉できるネタを無料でご提供させていただく特典が付いています。

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(続きです)

 どうでしたか?


 実は、これは受け手がどう認識するかで違ってくるだけではないでしょうか?


 ですから、どちらであっても正解なのかも知れませんね。


 そうすると、残ることは、あなたがどちらで捉えるかだけですね。


 但し、この考え方1つであなたの行動は大きく変わってしまうのです。


 購買価格を実像と捉えたら、「絶対的なものとか、動かしがたいもの」と言うようなニュアンスが伴いませんか?


 一方、逆に、


 購買価格を虚像と考えると、「かりそめのものとか、一先ず決まってしまっただけのもの」と言うような感覚になりますね。


 では、本当のところどうなのでしょうか?

 


 実は、この場合の目の付け所は、因果関係で考えてみると見えてくるのです。


 即ち、購買価格と適正価格の因果関係を考えてみるのです。


 購買価格が原因で、適正価格が結果ですか?


 適正価格が原因で、購買価格が結果ですよね。


 何故なら、適正価格はあまり幅がないほぼ1つしかない必然的なものですが、購買価格は相手によって千差万別ですから。


 結局、

適正価格=実像、購買価格=虚像、と捉える方が妥当なのではないでしょうか?


 そのように考えることが出来たら、購買価格は見直すべき対象になる訳ですね。


 今日の結論は【くれぐれもご用心!】でした。

 

 では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の31回目、です。

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編集後記)

 昔、夏休みの宿題の追い込みでヒイヒイ泣いていた私を思い出させるツクツクホウシの鳴き声と秋の気配が少しあるものの、相変わらず暑い毎日が続いていますね。日照不足を取り戻すためにしばらくこのままの方がよいのでしょうが、晴天の秋が待ち遠しくなってきたところでもあります。


 さて、今回は、これ↓です。

300初雪草

 

 

 

 

 

 


 

 

 



 どこが葉っぱでどこが花なのか、紛らわしい格好をしたものです。


 名前は、初雪草と言うのだそうです。夏に咲いているのに初雪とはこれいかに?


 まあ、それにしても上手くできていますねえー。くれぐれも虚像に振り回されないようにご用心あれ!

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2009年08月01日

購買の本丸:適正価格

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           購買の本丸:適正価格

           【どうやって知る?】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の27回目でした。

 適正価格を追求するための方策として使われている競争見積について考えてみました。本当に競争状態にすることは結構難しいことであることを解説しました。


 さて、今日は、【いくらで買うのか?】の28回目です。


 今日の結論は、【どうやって知る?です。


 では、『適正価格』について考えてみることにしましょう。


 適正価格と聞いたときにあなたはどんなことをイメージしますか?


 永久に追い求めるものだけど到達しないものでしょうか?


 それとも、


 そんなレベルはとっくに到達できていると思っていますか?


 いやいや、


 適正価格など分かるはずがないものだからその発想自体をしないと言う主義でしょうか?


 ご承知の通り、理屈上の適正価格とは、


 コスト+適正利益


となっています。


 では、その成分であるコストと適正利益はどうすればよいのでしょうか?


 売り手の立場なら、

1)コストは社内のデータを調べる。
2)適正利益は会社の常識と価格政策で決める。
3)競合他社の価格を横睨みにして価格を最終的に決定する。

と言った調子で、あまり苦労することなく決まるわけです。


 では、立場が逆のあなたの場合一体どうなるのでしょうか?


 先ずはコストです。


1)取引先のコスト構成をどうやって知ることができるのか?
2)取引先の変動費コストをどうやって求めるのか?
3)取引先が購買している原料の単価をどうやって知ることができるのか?
4)その他、取引先のコストに関係するデータをどうやって求めるのか?

などを解決しないとなかなかできることではありませんね。これを売り手から入手するなど期待できませんし、よしんば教えて貰えたとしてもそれが事実と思ってはいけませんから。


 次は適正利益ですが・・・?

(以下に続く)
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(続きです)

 次は適正利益の方です。


 定性的に言うのは簡単ですが、信頼できる根拠を持って定量的に求めることは難しいことではないでしょうか?


 にもかかわらず、


 あなたは社内や上司から適正価格の追及を期待されているのですよね。いつもいつも聞かされて耳にタコが出来ているのではありませんか?


 あなたにそのことを要求している当人自体も具体的に適正価格を計算することが出来ないのではありませんか?


 そうなのです。


 原料購買の最も根本的なところに『適正価格』と言うのがあるのですが、これの取扱いにはみんな悩まされているのです。


 更に、グローバルなビジネスになっている現在では、適正価格も世界標準で考えることが必須になってきているのです。


 結局、適正価格への3重苦に曝されているのですよね。


 なのに、どの購買本を読み漁ってみても、その解決策を具体的に示してくれるものはお目にかかったことがありません。


 そこで、『適正価格』の求め方を本気で知りたいと思われる方にお奨めなのがこれです。


 下記をクリックしてご覧ください。

http://www.ip-labo.jp/category/1262847.html

 

 今日の結論は【どうやって知る?】でした。

 

 では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の29回目、です。

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編集後記)

 男性的な梅雨が来て欲しいなどと書いていたのですが、最近の豪雨は空恐ろしいものですね。この辺りは被害はないのですが、集中豪雨に見舞われた地域の方は大変でしたでしょう。早く梅雨明けすることを願っております。もう8月ですからね。


 さて、今回は、これ↓です。

300赤ひまわり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 が、お馴染みの黄色ではなく、この色。


 こんなひまわりもあったのですね。今の季節にピッタリではありませんか?

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2009年07月15日

競争見積とは何か?

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              競争見積とは何か?

           【競争になっていますか?】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の26回目でした。

 草食系購買マンと肉食系購買マンの違いを考えてみました。そして、仕事をするからには肉食系にチャレンジして欲しいと解説しました。心は固まりましたでしょうか?

 

 さて、今日は、【いくらで買うのか?】の27回目です。

 

 今日の結論は、【競争になっていますか】です。


 突然の質問ですが、あなたの職場では、競争見積をやっていますか?


 いわゆる、相見積と言うものです。


 政府系の調達で随意契約が非難の的に挙がっていますが、民間企業でも1社だけの見積で事を進めるのは何かと問題になるのではありませんか?


 「競争見積ぐらいせよ!」と言われるでしょう。


 その意味するところは、

見積を2社以上から取ることで、価格の妥当性を検証しようとするものですね。

 

 談合やカルテルなど売り手同士の協調がなければ、競争見積をすれば各社各様の見積が出されてくるはずです。


 ですから、その違いをいいとこ取りすればほぼ妥当な価格が見えてくると言うものです。


 逆に言うと、


競争見積でほぼ似たり寄ったりの価格が提示されるようなら、その辺りが妥当な価格と言ってよいのではないか?


 と考えるわけですよね。


 そして、安価な方の見積を採用すれば、売り手を上手く選定したと社内的に主張できるわけです。


 あなたのところでは、このような理屈が常識化していませんでしょうか?


 実に分かりやすいものです。

 

 ところが、これには実は大きな錯覚があるのです。


 では、それは一体何なのでしょうか?

(以下に続く)
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 コストダウンセミナー(東京)

日時:  8月19日(水) 10:30−17:30
場所:  東京都江東区産業会館(第2会議室)
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 尚、弊社経由でお申込みされる場合は、講師割引特典により47,250のところが23,625円(半額)になります。

 下記をクリックして表示されるフォームに必要事項をご記入の上弊社宛にご連絡ください。

http://www.ip-labo.jp/article/13183391.html 

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(続きです)

 それは、この理屈が、見積を貰う側の勝手な思い込みになっていると言うことです。


 即ち、見積を作る側の状況が見通せていないのです。


 上述したところに大きな大前提がありましたよね。


 そうです。


 「談合やカルテルなどがなければ・・・」と言う大前提のことです。


 ところが、現実には、この前提が成立しないことが非常に多いのです。


 即ち、違法ではないのですが、談合やカルテルなどが実質的に潜在していることが多いのです。


 ですから、競争見積をしても大差のないものが集まるメカニズムが働いています。


 見積差が発生するのはちょっとした売り手側の意欲の差であり、「何とか売り込みたい」と思う売り手なら少し安目の見積を出してくるのです。果たしてこれは妥当な価格と言えるのでしょうか?


 又、もう1つの競争見積の外乱は、当て馬です。


 競争見積と言うのは原則的にはその中から選別するための手続きになっているのですから、これに漏れてしまう売り手からすれば、折角の見積が徒労に過ぎないと言うリスクを伴っているわけです。


 従って、「どうせ、当て馬に過ぎない見積を要求されている」と思われる状況下では、真剣な見積は書かないのです。適当な見積を出すだけなのです。


 ですから、競争見積を社内ルールにしている購買部門は外からはそのように見透かされていることがあるのです。


 その典型は、「どうせあの会社は、過去の経験から言って、競合の●●社を選定するに決まっている。」と陰で言われている場合です。


 いろんな売り手に参入のチャンスを与える開かれた会社であるとの姿勢が広く売り手側に伝わっていないならば、このような恐ろしい現実があることを忘れてはなりませんね。


 では、このような大前提を確保するための有効策は何でしょうか?


 その1つの答えは、「海外から見積を取る」ことです。


 即ち、広く世界に門戸を広げて競争見積をすることです。


 そうすれば、談合やカルテルなどの懸念が大幅に解消されます。何故なら、これらは日本国内同士に根付いている風土だからです。


 因みに、海外は自由競争の原理が根本になっており、独禁法への厳しい罰則も適用されている世界です。談合やカルテルなどが生まれにくい状況が厳然とあるのです。


 そうすることで初めて、競争見積の合理性が実現できるようになります。その結果、価格の妥当性が追求できることに繋がります。


 くれぐれも、日本国内での競争見積の中で誤判断にならないようお気をつけくださいね。


 今日の結論は、【競争になっていますか】でした。

 

 では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の28回目、です。

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編集後記)

 ようやく本格的な梅雨空が続くようになって来ましたね。元来水の少ないこの地(明石)は池が多いことでも有名なのですが、ナミナミと満水になってきましたので今年の夏も無事に乗り切れそうです。


 さて、今回は、これ↓です。

300蝉と殻

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この地に住み着いて約25年になるのですが、この光景に出くわしたのは初めてです。と言うよりも生まれた直後を見ること自体初体験です。


 我が家の前のお地蔵さんの横でたまたま見かけてびっくりするやら、嬉しいやら。


 殻を脱ぎ捨ててまだ少ししか経っていない様子で、羽が整うのをジッっと待ち続けているようです。


 身じろぎ1つしないのでまるで標本そっくりですが、まだ伸びる前のハネだと分かりますよね。


 ワシワシワシワシとせわしく鳴き捲くる本格的な夏がもう足元に来ているのです。


 でもちょっと早すぎじゃないですかー?

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2009年06月15日

ボスが気掛かりなこと

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          ボスが気掛かりなこと

           【価格の妥当性】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の24回目でした。

 根拠のある価格を求めてコスト試算から適正価格を折角推定しても、「現実は理屈通りにはならないよ」と営業マンからチャチャを入れられただけで凹んでしまわないコツを解説しました。

 

 さて、今日は、【いくらで買うのか?】の25回目です。 

 

 今日の結論は、【価格の妥当性】です。


 購買部内の報告会のシーン。


ボス:「それはそもそもいくらぐらいなら胸を張れるのかね?」


私:「それは、適正価格なら納得できると言う意味でしょうか?」


ボス:「うん、そう言うことだ。問題はどうやってそれを知るかだけどね」


私:「それならご心配なく、そう言われるんじゃないかと思っていました」


ボス:「ほーう、手回しがいいね。で、どうだった?」


私:「はい、いろいろ手を尽くした挙句ですが、○○社の購買に辿り着いて、単価△△円/kgで買っているとこっそり教えて貰ったんです」


ボス:「おおっー、それはでかしたねえー。そう言う根拠が欲しかったんだよ。おまえが言ってるだけじゃ信用できないけどね」


 最後の言葉にはガクッときましたが、褒めて貰って天にも昇るほど嬉しかったのを今でも思い出します。


 こんな経験、あなたもありますよね?


 やはり、管理者からすれば、「まともに購買できているのだろうか?」といつも気掛かりなものなのです。


 だから、「価格を△△円下げました」と経過と結果だけ聞かされても釈然としないのは当然のことです。


 当事者のあなたが言うことより他人からの情報の方を信用することになってしまうのですね。


 だって、あなたの話だけでよいのだったら、あなたは色々と脚色して勝手に演出が出来てしまうのですから。


 この話、購買の原点だと思いませんか?


 購買の中でいつもブラックボックスになっているのは価格の妥当性。


 これこそ、最高の購買マターなのではないでしょうか?

 

 では、上司の言葉はどう受け止めたら良いのでしょうか?

(以下に続く)
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(続きです)

 あなたは、先ほどのボスとのやり取りから何を感じましたか?


 あなたが私と同じ立場だったとしたら、喜びますか?


 それとも上司のことを「現場を知らない馬鹿だなあー」と思いますか?


 はたまた、「上司と言うのも大変なんだなあー」と思いますか?

 

 当事者以外からの価格の妥当性に関する情報を粘り強く追求することは重要なことです。そして、その方法を色々考えて行動で示すことが問われているのではないでしょうか?

 「よーし、もっとよい方法を見つけ出してやる!」と知恵を巡らすきっかけになりますよね。


 それとは逆で、「価格の妥当性なんて人から聞けるほど生易しいものではない」と冷静に判断していますね。実は、その通りなんです。

 価格と言うのは最大の機密事項ですからそんなに簡単に社外から収集できるはずはないのです。と言うことは、「本当に信頼性の高い価格情報はどうやれば得られるのか?」とトコトン追い求めて行かないといけないのです。


 実は、上司は百も承知で、あなたや同僚に対してこのように演技をしているのです。

 部下のモチベーションを高めるために腐心している訳です。こう言うことの1つずつの積み重ねが購買部門の組織風土になって行きますからね。


 あなたも根本的な課題を抱えて大変でしょうが、上司だって大変なんですよね。

 

 ブラックボックスになっている永遠のテーマ『妥当な価格』、あなたはどんな方法を使っていますか?どんどん磨いていますか?


 今日の結論は、【価格の妥当性】でした。

 

 では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の26回目、です。

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編集後記)

 遂に入梅宣言、とたんに雨のない毎日が続いています。お陰で、花壇の水やりで汗だくになっている今日この頃です。


 さて、今回は、これ↓です。

赤あじさい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 青系やピンク系なら何ともないのですが、この鮮やかさ。


 それにしても赤過ぎです。


 アルカリ土壌とかアルミニウムが少ないなど、一般的に言われているようなことだけなのでしょうかね?


 ひょっとしたら特殊な品種なのかも?


 そう言えば、古い話ですが、

リトマス試験紙で、赤くなるのは酸性でしたっけ?アルカリ性だったかな?



2009年02月01日

ご用心あれ!

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              ご用心あれ!

              【公開価格は魔物】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の17回目でした。私の昔の体験談で、頼りにしていた公開価格に問題があることに気付いたことを話しました。

 

 さて、今日は、【いくらで買うのか?】の18回目です。


 今日の結論は、【公開価格は魔物】です。


 前回、公開価格を判断基準にして購買価格を一喜一憂していたことを書きました。


 しかし、やがて本当かな?との疑問が沸いてきたところまで説明しました。今日はその続きです。

 

 私が喜んで見ていた価格は『購買価格』ではなく、『メーカーが開示されることを覚悟の上で出版社に提供する希望価格』だったと気付いたのです。


 そう言えば、化学品の価格情報として世界的に最も有名なICISもトレーダーから入手している価格だそうです。決して、購買価格ではないのですね。


 そこに気付いてから、私は公開される価格を収集することを全て止めました。そして、一切参考にしないと頭を180度切り替えました。(それまで毎週のように公開される価格データをコツコツと蓄積をしていましたが・・・)


 それ以来、あの書籍に記載された価格と現状の購買価格を見比べることはなくなりました。比較は誤判断に直結する恐ろしいことですから。


 ところで、一つだけ補足しておく必要があります。


 それは、何故メーカーから提供される価格が当てに出来ないことなのか?と言うことです。


 では、少し踏み込んで考えて見ましょう。


 もし、ここで、メーカーから正直ベースで実勢価格が公開されたとします。


 では、その結果得するのは誰で、損をするのは誰でしょうか?


 そうです。得をするのは実勢価格を知ってしまった買い手です。何故ならそれを判断基準にして値下げや価格是正の行動を確信を持って実行することが出来るからです。


 一方、売り手はどうでしょうか?


 売り手は、実勢価格が公開されたことが脅威になるのです。


 即ち、もっと高価に販売したいのに実勢価格が指標として使われることで非常にやりにくくなるからです。手の内が明かされてしまったのですから。


 では、逆を考えて見ましょう。


 メーカーが提供する価格を実勢価格より高価な希望価格にしておいたらどうでしょうか?


 その場合、誰が得をして、誰が損をするのでしょうか?

(以下に続く)
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(続きです)

 その通りです。


 この場合であれば、売り手は公開された価格より少し安くすることで買い手を気持ちよくさせて楽に売れるようになります。そして、実は実勢価格よりも高価な公開価格なので抵抗も殆ど受けずに実勢価格より高く売ることができるわけです。


 勿論、この場合、損をするのは買い手です。


 しかし、実勢価格や適正価格などの判断基準がなければ、この公開価格と売り手からの見積価格を比較してすんなりと納得してしまうしかありませんよね。

 この時には、買い手には何らの後ろめたさも沸かないのです。それどころか、正当な価格で購買していると思い込むことができるのです。


 結局、公開価格は、誰が提供するデータであるのかをシッカリ踏まえてしか使ってはならないのです。いや、むしろ、そんなものならば知らない方がよっぽどマシなわけです。


 又、公開価格しかない状況では極めて弱い立場になる必然性があることに買い手は気付く必要があります。


 これにまつわる噂話で次のようなことがあります。


 あるメーカーの営業マンが出版社にクレームを付けたのです。言い分はこうです。


 『おたくの書籍でこんな価格を記載して貰っては困る。営業妨害するつもりか!出版社の分際で何の権限があるんだ!』


 いかがですか?


 公開される価格は売り手側からの情報操作の臭いがプンプンしていることをくれぐれも忘れないで下さい。


 新聞などの記事も同じようなことが言えます。


 よくあるのは市況価格の変動や値上げなどの記事をあなたも頻繁に読んでいることでしょう。しかし、これには注意が必要です。


 『●●%値上げへ』とか、偶には実勢価格らしい数値まで書かれていたりしますよね。


 これも発信側(新聞社ではありません)の情報操作がしたたかに仕組まれているのが常識です。


 即ち、『●●%値上げへ』と言うのは、見かけ上のアドバルーンであって、売り手側の本音はそれよりかなり低い値上げ幅、例えば、その半分辺りに落としどころを設定していたりするものです。


 又、時々記載される実勢価格らしい数値にも踊らされてはなりません。記載する数値はよくよく考えられて公開されているのですから。逆算したりするのは大歓迎なのです。


 即ち、公開されることで提供者が得するようになっているのです。


 そのように、価格と言うものは厄介で不透明なものです。

 

 公開されている価格情報に振り回されることのないようにくれぐれも気を付けてください。

 

 今日の結論は、公開価格は魔物】でした。

 

 では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の19回目、です。

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編集後記)

 2月になりましたね。インフルエンザへのリスクがマスコミで盛んに取上げられていますがそんなものは気にせず、極寒のこの時期を健康に乗り切りましょう。


 さて、今回はこれ↓です。

300何の花

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ハーモニカコンサート会場でひょっこり見つけてびっくりしました。


 花びらの格好からするとダリアの1種なのかなあ?と言った感じですが、それにしてもこの色は素晴らしい。


 黒ダリアと言うと赤と黒を足して2で割ったように赤味がかなり混ざっていると思うのですがね・・・?


 何事でも珍しいものがり屋の私にはピッタリの花。『これは春から縁起がいいぞ』と1人ご満悦に浸っています。

 うわっはっはっ!

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2009年01月15日

公開価格とはなに?

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               価格情報

              【公開価格とは?】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の16回目でした。原料購買の現場で出くわす空気について話しました。

 そして、安定供給最優先とか、QCDのバランスなどの発想が結構根強いのですが、やっぱり購買業務で膨大な精力を掛けないと出来るはずがない最も重要なものは『価格の追求』であると言うことを述べました。


 さて、今日は、【いくらで買うのか?】の17回目です。


 今日の結論は、【公開価格とはなに?です。


 ちょっと恥晒らしになるのですが、敢えてあなたの参考になればと思いますので、昔、私が原料購買部門に入った頃のことを話しましょう。


 当時の私の一番の疑問は、


『購買価格が適正かどうかみんなはどうやって判断しているのだろうか?』と言うことでした。


 そんな発想が出てしまうのは、私が研究開発部門で仕事をしていたから習性でしょうかね。


 私が相手にしている対象は、自然科学であり、原因と結果の関係を追求することで道を切り開いていく世界にいました。


 勿論、この世界では嘘は絶対に許されないです。


 自然現象を素直にあるがままに受け止め、それを意図する方向にどうやれば変えられるのか?を合理的・論理的・原理的に創造していくことが求められるのです。そして、世界一であることが。


 ですから、原料購買と言う人間の営みにも多くの必然性や合理性などが作用していると思っていたわけです。


 当然ながら、原料購買の最も根源的なテーマである価格に関しても、偶然ではなくある種の必然性があるはずで、それを現実の購買担当者はどう扱っているのかに最大の興味があったのです。


 自然科学の世界では、有史以来の人間の知識と知恵の集大成は文献として残され、後に続く人はそれを踏まえた上で、更にそこから創造することを目指すやり方は全くの常識であるわけです。誰でもやらなければ前に進めません。


 逆に言うと、それすらしない人は99%創造行為は出来ないわけです。


 即ち、人間一個人の力ではほとんど何も出来ない世界なのです。


 そこで、当時の新米であった私がやったことは、『知ることができる価格』を調べることから始めたのです。


 業界新聞とか専門誌とか色々調べました。


 その中で最も網羅的で便利だったのが『***の化学商品』と言う書籍でした。


 これを見ると大抵の化学原料の価格が記載されているのです。


 こんなありがたいものはない。日本に限らず、世界中でも同じようなものがあればいいのになあ。


 そう思って、購買実績とこの価格とを見比べて、


『これは安く買えていないな』
『これは結構お得になっているな』
『これは凄く安く買えている。素晴らしい!』


などと判断して内心喜んでいました。


 と同時に、自分の所属している原料購買部門は高い購買能力を持っている人達の集まりなのだなと誇らしく思ったりもしました。


 ところが、そうこうしている内に何かしらの疑問がフツフツと沸いてきたのです。

(以下に続く)
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■【化学原料のコストダウンセミナー(東京)】の募集は終了しました。ご参加、ありがとうございました。

 尚、今後の予定は、下記の通りとなっておりますので、今回参加出来なかった方は次のチャンスをご利用ください

1)3月6日(金):大阪にて(案内準備中)

http://www.johokiko.co.jp/

2)3月10日(火):東京にて

http://www.ebrain-j.com/cgi-bin/seminar/seminar_detail.cgi?id=20090310-0039&date=200903

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(続きです)

 『どうして、ウチはこんなに安く買えているのだろうか?』
 『どんな能力を持っているのだろうか?』
 『それは、どの人が持っているのだろうか?』


 しかし、その理由がどう考えても見つからないのです。


 この人は普通のことしかやっていない。

 この人はいつものやり方をやっているだけだ。

 この人は適正価格を知っているとはとても考えられない。

 価格を一生懸命調べている人はどこにもいないではないか?


 そこで、私はこの書籍の出版社に聞いてみたのです。


 『ここに価格が書かれていますが、どこからデータは入手するのですか?』


 果たして答えは何だったと思いますか?

 

 

 『メーカーや商社・代理店からデータは入手しています』


 これがその答えだったのです。


 私は、てっきり購買者から入手したデータと思っていました。


 私がバカだったのですね。


 価格データを集める出版社の立場になって考えてみたら分かることでした。


 では、どこに聞けば欲しいデータが得られるのか?


 問合せ先としてメーカーに聞くのが最も空振りが少なくデータを入手できるのは当たり前のことですよね。


 一方、購買者に購入価格を聞くのは殆ど現実的には不可能ですよね。何故なら、聞いた相手がどんな原料を購買しているのかすら殆ど分からないことですから。


 即ち、●●と言う原料の実勢価格を確実に聞き出せる相手は、●●と言う製品を作っているメーカーが最も適しているし、間違いがないわけです。


 一方、私のような原料購買をしている立場の人が最も実勢価格を知りたいのですが、そこで必要なデータとは購買価格なんですよね。

 

 今日の結論は、【公開価格とはなに?でした。

 

 では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の18回目、です。この続きをやります。

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編集後記)

 新年が明けたと思ったら、もう1月半ばになりましたね。3月末までの時間は特別に短いと感じさせられる時期が到来しました。スピードアップして行きましょう。


 さて、今回はこれ↓です。

300かもめ

 

 

 

 

 

 

 例年のことなのですが、オンパレードです。


 明石公園(明石城址)は海岸から遠くないので、今の時期にはこれはよく見かける光景です。


 今回は規模はやや小さいが20-30羽の群れをなしてズラリと整列しています。パンなどは大好物のようで、果敢に腕に止まって来る度胸のあるやつもいます。


 元来、鳥は警戒心が強く、人間との間合い以上には近づくことが難しいものですが、このユリカモメたちは人なつっこく、可愛らしいものです。


 因みに、大蔵海岸にある離れ波止では数百羽が群れており、コンクリートをすっかり覆って真っ白になっています。


 冬真っ盛りを実感させてくれます。と言うことは春も近いわけです。

 



2008年12月15日

この2つに注目!

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             価格が決まるまで

               【この2つに注目!】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の14回目でした。価格が決まるまでの過程を考えてみました。そして、どこに注目するか?とあなたに投げかけましたね。


 今日は、【いくらで買うのか?】の15回目です。


 今日の結論は、【この2つに注目!です。


 どうですか?


 あなたならどこに注目しますか?

 

 私は、あなたと同じ買い手の立場ですから、

*コスト と
*適正利潤 に

注目することが重要だと考えています。


 それはどうしてでしょうか?


 前回のブログ中の項目をもう一度見てください。


 抽象的・感覚的でない部分はこの2つだけだからです。


 逆に言えば、その他の部分はどのような状況が妥当であるのかを買い手側が冷静に判断できるものはないからです。

 又、その他の部分は売り手の意思が抜かりなく盛り込まれるところだからです。

 要するに、買い手からすれば、永遠にブラックボックスのところだからです。


 その点、コストと適正利潤は、上手くやれば買い手側から透視することが出来ます。


 即ち、コストは、変動費を計算することで定量的・科学的に計算が出来るのです。

 

 一方、適正利潤の方はどうでしょうか?

(以下に続く)
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(続きです)

 こちらも、現実の統計的データを使えば、コストから実際の販売価格の推定が出来るのです。


 根拠は下記にあります。厳密には、実際の販売価格がモトになっているので適正利潤より高めに推定される危険性はありますが、当たらずとも遠からずの推定と言えます。


・「中小企業の経営指標」(中小企業庁編:中小企業診断協会発行)
・「企業経営の分析」(三菱総合研究所発行)

 

 ですから、この2つに注目することで見積価格に一喜一憂して振り回されない絶対軸を持つことをお奨めします。

 売り手の土俵で発想しない姿勢を確保できます。【ここ、最も大事なところです!!!】


 一方、もう一つのキーポイントは【誰から買うのか?と言う視点】です。


 それは、なぜかと言うと、


 先ほどの価格が決まるまでの過程をよく見てください。

 殆どの段階が売り手の状況で違いが出るからです。


 即ち、


 コスト:製造のために必要な原料などの購買価格で変わる
 利益計画:各社の違いが含まれる
 類似商品の市場価格:日本国内か海外かで違う
 価格政策:各社の違いが含まれる
 販売価格:上記4つを考慮しているので各社の違いが出てくる
 市場開拓と価格修正:各社の市場開拓力の違いが含まれる
 見積価格:日本国内か海外かなどお国柄や各社の風土の違いが含まれる
 価格交渉:どの会社が相手かで変わる


となっているからです。


 ですから、相手が変えられず決まってしまう場合に比べて、相手を海外を含めて自由にあなたが選択できる場合の取得価格は大きな違いを生む可能性を秘めているのです。

 

 今日の結論は、【この2つに注目!でした。

 

 では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の16回目、です。

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編集後記)

 クリスマスの光のオブジェが楽しめるシーズンになりました。青色発光ダイオードの大発明のお陰で多彩になり、見るだけでウキウキして来ますね。


 さて、今回はこれ↓です。

ヨット

 

 

 

 

 

 


 例年、12月になると西明石駅でこんな光景が見られます。

 今年はヨットのようです。


 明石で有名なものと言えば、

子午線の明石天文科学館(東経135度の日本標準時)
海の幸(タイ、タコ、アナゴ、イカナゴ・・・)とウオン棚商店街
明石焼き(卵で出来た高級たこ焼きのようもの)
光源氏ゆかりの地
桜と菊で毎年飾られるイベントの絶えない明石公園(宮本武蔵設計の茶室も)
猟場で著名な鹿の瀬(海の幸の住処)
明石原人
明石海峡大橋(世界一の吊り橋)
海ガメの産卵地(松江海岸)

などなど。


 では、なぜヨットなのか?

 ちょっと不思議でしょうが、


 実は、西宮ではなく人工海水浴場の大蔵海岸に、

世界一周を何回もチャレンジされているあの有名な堀江謙一さんの使ったヨットが次々と展示されているのです。(まだの方、必見です)


 それにしてもその衰えることのない旺盛なチャレンジ精神は本当に凄いですよね。


 と言うわけで、


多分、2008年7月4日に帰還された波浪推進船を記念したものではないか?と思うのですが・・・


 ところで、この光源は全部発光ダイオードなんです。緑も青のお陰なんですよね。

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Profile
塩梅マン
化学原料に限定した購買コンサルタントです。化学原料コストダウン研究所の所長です。輸入価格を知った上で購買するのが合理的購買の原点であると信じております。このノウハウで私は475億円のコストダウン実績を挙げました。これを日本中に普及させることを目指しております。私の究極の使命は日本が本当の意味で国際競争力を強化することです。コストダウン、開発購買などの成果を多くの方が実感されるのを願っております。