価格
買い手が作れるのか?
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コストテーブル
【買い手が作れるのか?】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【いくらで買うのか?】の35回目でした。
適正価格には大きく分けて2つがあることを解説しました。あなたが欲しいのはどちらなのかを見失わないようにお気を付けくださいね。
さて、今日は、【いくらで買うのか?】の36回目です。
今日の結論は、【買い手が作れるのか?】です。
今まで「価格」に関して36回書いてきました。
何故、そうまでして価格に拘るのか?
それは、購買する場合の最も重要なマターだからです。購買能力が問われるマターなのです。
そして、その理由は、売り手と買い手のベクトルが逆方向になっている唯一の事項だからでしたね。
又、価格を、コスト・適正利潤・売値と言う視点で述べてきました。
それでは、コストの拠り所となるコストテーブルを果たして買い手が作れるのか?について考えて見ましょう。
売り手側は、社内の製造部門や経理部門からデータを収集すればコストテーブルは容易に作成できてしまいます。
コストテーブルに必要な実際のデータを沢山持っているから猫でも出来る訳です。
ところが、買い手であるあなたがコストテーブルを作成しようと思った時、大きな壁にぶち当たりませんか?
理屈上は、
これこれこうやればコストテーブルは、ほれ、出来るでしょう!
となってしまうのですが、コストの構成要素と各要素の現実のデータがなければ不可能と気付くはずです。
では、設計・製造に関する情報を殆ど持たないあなたが自力でコストテーブルを作成するのはどうしたらよいのでしょうか?
尚、ここで「自力で」と条件をつけたのは、買い手からそれを得ようとしても妥当なものは手に入るはずがないからです。何故なら、どうしても情報提供者の意図が紛れ込んでしまうのが現実だからです。
「コストテーブルの作成が出来なければ購買マンとは言えない」とまで常識化している業界の購買ですら、このことは悩ましい面を含んでいます。
形式上は作れても、その妥当性には常に疑問符が付きまとうからで、従って、仮説と言う表現でその難しさを弁解せざるを得ない苦しさもあるのです。
しかし、これは化学の業界でも状況は同じようなものです。
ですから、やはり妥当性の高いコストテーブルの作成が求められています。(もっとも、作成すらしない購買マンが圧倒的に多いのが実態なのですが・・・)
では、どうすればよいのでしょうか?
(以下に続く)
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大阪でコストダウンセミナー
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場所: 大阪市内
テーマ名:化学原料のコストダウン戦略とそのノウハウ
詳細は次回のブログでご確認ください。
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(続きです)
そのキーポイントは2つ、1)主変動費の原単位2)コストを算出する時に使うことになる単価の精度、です。
以下、少し解説してみましょう。
1)主変動費の原単位
ご存知の通りコストは固定費と変動費から構成されています。前者は化学製品毎に異なると言うよりも業種などの影響が大きい要素です。後者は化学製品毎に全く変わる性格のものです。
従って、個々の原料の価格をイメージするために注力しなければならないのは後者の変動費の方です。(固定費の部分は後述します。)
そして、その中で主要な部分は主変動費となります。
変動費の中には、その他に細々した要素もありますが、化学の場合それらのコストは概して小さいので主変動費で殆どを掴んだことになります。
又、主変動費以外の細々したコストは製造者でなければ分からない微妙な部分が多く、なにせこの部分は製造者毎ですら違いがあるものが多いこともあります。ですから、これらを買い手が追い求めていくことは永久の不明に足を突っ込むようなことになりかねないので諦めることが賢明と言えます。
と言うことで、主変動費を把握することに焦点を合わせることになって来ます。
そこで、化学業界に特有な化学反応を伴う生産であれば原単位と言う概念を使う必要性が出てきます。
要するに、1kgの化学製品(買い手からすれば化学原料)を製造するためにどのような原料(これを便宜上上流原料と称することにします)を何kg必要とするか?を求めることです。
そうすることで、各上流原料のコストが分かり、その総和が目的の化学製品のコスト(主変動費)になります。
今回の結論は【買い手が作れるのか?】でした。
では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の37回目、です。
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編集後記)
紅葉真っ盛りでもう少し楽しめそうな季節になっていますね。と言っている内に、最後の月を迎えました。華やかなクリスマスのイルミネーションに見とれている内に正月が来てしまわないように充実した1ケ月にしましょう。
さて、今回は、これ↓です。
なんじゃこりゃ?
最近では生け花に使われたりするそうで、花屋にあることに納得。
マジックインキさえあれば、個人差もなく、子供でも、キツネの完成間違いなし。
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どちらが欲しい?
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2つの適正価格
【どちらが欲しい?】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【いくらで買うのか?】の34回目でした。
「輸入価格を調査する時の注意点」について解説しました。大怪我をしないように用心しましょう。
さて、今日は、【いくらで買うのか?】の35回目です。
今日の結論は、【どちらが欲しい?】です。
さて、今まで、機会あるごとに購買する場合の適正価格の重要性を書いてきました。
そこで、問題の適正価格、です。
実は適正価格には2つあることを知っていますか?
「えっ、ただ1つのものではなかったのですか?」
「いやいや、購買量によって変わってくるから無数にあるはず!」
あなたのお考えは、どちらに近いでしょうか?
2つの適正価格とは、
1)売る側が抱いている適正価格
2)買い手が期待している適正価格
の2つがあるのです。
1)とは、コスト+売り手が期待する利潤、のことです。売り手が言う適正価格です。
2)は、コスト+売り手の事業が継続できるための適正利潤、のことです。買い手が言う適正価格です。
ですから、両者は一致することは滅多にありません。
売り手が期待する利潤と言うのは多いほどよいと思うことが多い訳ですから、
結局、
1)>=2)
と言う関係になっているものなのです。
=の意味は、最も上手に購買できた場合、と言うことです。
(以下に続く)
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日時: 11月30日(月) 10:00−17:00
場所: パラシオン飯田橋
テーマ名:【化学系】副原料における科学的コストダウン手法
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(続きです)
ですから、『営業マンの口から出る適正価格』と言う言葉に惑わされてはいけませんね。
「どちらの適正価格のことなのか?」を忘れてはならないのです。
一方、
「購買量によって変わる性格のものだから適正価格は無数にある」と言う考えについて少し考えてみましょう。
この論理は、売り手が専ら用いることで、少量の購買なら高く売りたいと言う意思を示したものです。
勿論、物流コストや管理コストなど少量のために余計に掛かる費用の発生を否定しているものではありませんが、所詮、それらは細かい価格差を生むだけのものです。
従って、少量の購買であると言うことが大きな価格差を生むはずはないのです。
しかし、現実には、「購買量が少ないので」と言って結構大きな価格差をあなたは要求されているのが実態だったりしますね。
これは、正に論理を超える価格政策の話です。
従って、購買する側のあなたはこのロジックを認めてはならないのです。
購買量により適正価格が無数に発生すると言うのは元来あり得ず、それは単なる売り手側の価格政策に過ぎないと言う認識に立つ必要があります。
ですから、要するに、適正価格は2つしかないと考えるのが合理的な捉え方です。
適正価格についてスッキリしましたか?
今回の結論は【どちらが欲しい?】でした。
では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の36回目、です。
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編集後記)
10月の快適な陽気から一転して、変化の激しい天候に悩まされていますね。寒暖の差も大きくなったためか、何年ぶりかで風邪の1週間を送っていました。諺にも例外はあるようで・・・。トホホ。
さて、今回は、これ↓です。
どこでも見かけるお馴染みの花。
次々と咲いていくところからニチニチ草となったとか。
人間を長いことやっていると、時間のスピードがどんどん増して来たように感じます。毎日、毎日を充実して過ごしたいものですね。
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落とし穴にご用心!
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輸入価格(4)
【落とし穴にご用心!】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【いくらで買うのか?】の33回目でした。
「輸入価格の活用」について解説しました。
A)見積書の適否判断
B)値下げ交渉
C)商社マージンの交渉
D)コストダウン企画
E)海外品の導入
でしたね。
さて、今日は、【いくらで買うのか?】の34回目です。
今日の結論は、【落とし穴にご用心!】です。
さて、いよいよ、最後の事項です。
それは、輸入価格の有効性を上記までで理解していただけたと思いますが、具体的に輸入価格を調査する場合の注意点です。
誤用を避けるためにはくれぐれも慎重さが肝要なのです。
では、どんなところに落とし穴があるのかを見て行きましょう。
次のようなところに潜んでいるのです。
(1)原料が複雑な混合物になっていないか?
(2)原料の化学物質名は同じでも種々の組成のものが製造されていないか?
(3)原料の輸入統計番号に間違いがないか?
(4)原料の輸入統計番号が調査期間内で変更になっていないか?
(5)同一の輸入統計番号中に考えられる化学物質が複数考えられないか?
以下、少し解説を加えましょう。
(1)原料が複雑な混合物になっていないか?
このような場合は、輸入価格を求めることは不可能と諦めてください。深入りすると間違いの素になります。
(2)原料の化学物質名は同じでも種々の組成のものが製造されていないか?
このような場合は、輸入価格を求めることは不可能と諦めるしかありません。
(以下に続く)
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(続きです)
更に、次に注意する点は、
(3)原料の輸入統計番号に間違いがないか?
書籍に書かれている番号に時々間違いがあったりします。
又、書籍に9桁の番号が書かれていないものもありますので、調査できるようにするためにHSコード表を見てキチンと9桁の番号を慎重に探し当ててください。
(4)原料の輸入統計番号が調査期間内で変更になっていないか?
これも時々ありますので、ご注意ください。
(5)同一の輸入統計番号中に考えられる化学物質が複数考えられないか?
これが最も厄介で、複数考えられる場合は、別の何らかの補足情報がないと無理と諦めてください。
要するに、その輸入統計番号が唯一の化学物質と言い切れる場合だけ、ミスなく解析ができます。因みに、そのような化学原料と言うのは市況の激しい基礎化学品を中心に約300種程度あります。
以上です。ではこれらを頼りに実際に輸入価格の解析をして見てください。
尚、この厄介な問題を克服して解析するのが弊社の唯一無二のコア技術【輸入価格の解析】と称するものです。あなたが「どうしようもない」と諦めなければならない場合は弊社にご相談ください。
http://www.ip-labo.jp/category/1187983.html
今日の結論は、【落とし穴にご用心!】でした。
では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の35回目、です。
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編集後記)
毎日のように晴天続きですが、朝晩はメッキリ冷えるようになってきました。新型●●●●●●●も蔓延の広がりを見せて来ていますので気をつけたいものですね。もっとも私のような人は掛からないのだそうですがね?
さて、今回は、これ↓です。
そうです。
あのイチローのバット。
それにしても凄いことです。世界一ですからねえー。
私のような凡人には雲の上の存在ですが、それでも初心者から始まっているのですよね。
『揺るぎない夢と、それ以外を捨てる勇気と、一日も絶えることの無い並みの人の何倍もの努力』
言うのは簡単ですが、誰も出来ないものだったからこそ偉業になるのでしょうね。
足元にも及びませんが、私も頑張らなくっちゃー。
ところで、これどこで見つけたのでしょうか?
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助かります!
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輸入価格(3)
【助かります!】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【いくらで買うのか?】の32回目でした。
「輸入価格が持つ意味」の続きを解説しました。
3)日本国内限定ではない国際的に通用している価格
4)見積もりをしないでも獲得できる価格を知ることができる
5)どこから輸入できるのかを事前に読める
でしたね。
さて、今日は、【いくらで買うのか?】の33回目です。今回も前回の続きです。次は、輸入価格の活用について見て行きます。
今日の結論は、【助かります!】です。
さて、今まで述べてきた輸入価格の意味を踏まえて、具体的な活用の仕方について考えて見ましょう。
A)見積書の適否判断
まず第1の活用は、あなたが入手した見積書自体の適否を判断するための基準にすると言うことです。
元来、見積書と言うのは価格を決定するための1つの方法に過ぎず、あくまでも売り手が希望する価格です。
従って、それを是認するか、修正を求めるか、更には別の相手を探すか、は買い手の判断に掛かって来ます。そこで評価の厳然たる基準としてこれを使うことが出来る訳です。判断する人に依らない絶対的な判断になります。
B)値下げ交渉
次は、現在の購買価格が妥当かどうかが分かるのですから、問題だと感じたら値下げ交渉に繋げるために利用できます。
値下げ交渉と言うのはややもすると少しの値下げでも手を打ってしまう危険性を孕んでいます。
そこで、簡単には妥協しないための絶対的な基準としてこれを使えばよいのです。
C)商社マージンの交渉
次いで、CIF価格とその他費用から妥当な価格と言うのが判ったのですから、もし商社経由で購買しているなら、商社マージンが見えてくるはずです。
そのマージンは、あなたが「商社から恩恵を受けているメリットに見合うものであるのか?」を見極め、不当に高額なマージンを払っていると確信できるならマージンの値下げ交渉をすることができます。
(以下に続く)
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(続きです)
その次の活用法はこれです。
D)コストダウン企画
以上までは、現状の手軽な改善に関してでしたが、更に踏み込んで本質的なコストダウンを企画するために活用することも出来ます。
到達できる価格が分かれば、現状の購買価格がどう言う位置にあるのかを実感出来る訳ですから、問題の所在と改善の必要性が明確になるはずです。
と同時に、やればできると言う勝算も確信できます。
従って、
*どう言う手法でコストダウンするか?
*どう言う手法でするのが効果が大きいか?
*どう言う手法でやるのが実現性が高いか?
などを考慮しながら、「確かにできると言う具体的なコストダウン計画」を作り込むことができます。
E)海外品の導入
そして、優先すべきコストダウン手法が海外品の導入と意思決定できれば、どの国にアプローチすればどの程度のコストダウンが出来るかを行動開始する以前に予見できる訳です。
後は、価格メリットが商社マージンに化けてしまわないように直取引できるまでの実務的行動を進めればよいことになります。
F)値上げ交渉
そして、最後はこれです。
あなたは値上げ交渉に曝されて苦悩することがあるでしょう。売り手の論理をまともに受け止めては大変な苦境に陥ります。
「どうしてそこまでの値上げが必要なのか?」
「売り手の企業努力は十分なのか?」
に関して議論する上で、輸入価格が活用できます。
例えば、
「輸入価格では●●円/kg程度しか値上がりしていないのに何故御社ではそこまでの値上げを要求されるのですか?せいぜいこの程度ではないでしょうか?」と言った具合です。
今日の結論は、【助かります!】でした。
では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の34回目、です。
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編集後記)
今年は何となく台風が少ないまま無事に終わったなと安心していたところ、強烈な18号の登場となりました。甚大な被害をニュースで知りましたがあなたのところは大丈夫でしたか?好天続きの秋が戻ってきてウキウキしております。
さて、今回は、これ↓です。
こんな色、初めてです。
たまたま目に飛び込んできたのですが、やはり目立ちますね。
虫が一般的に好むのは白とかこんな明るい色なんだそうですね。
じゃあ、虫けらかい?私は?
単なる珍しいものがり屋ムシなのです。普通のものはサッパリ感動しない性分なんです。はい。
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見積もりは大変ですが・・・
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輸入価格(2)
【見積もりは大変ですが・・・】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【いくらで買うのか?】の31回目でした。
国際的な適正価格の指標である輸入価格についての第1回目でした。「輸入価格とはそもそも何なのか?」、そして、「輸入価格が持つ意味」を2つ取り上げました。
1)厳然たるデータに基づいた確かな価格である
2)荷揚げした時の価格である
でしたね。
さて、今日は、【いくらで買うのか?】の32回目です。輸入価格が持つ意味についての続きです。
今日の結論は、【見積もりは大変ですが・・・】です。
3つ目は下記になります。
3)日本国内限定ではない国際的に通用している価格
あなたも薄々感じていると思いますが、内外価格差と言うのが化学原料にもあります。
この内外価格差を検証することは価格情報が少ない私たちには容易なことではありませんが、化学原料でもこれは厳然としてあると思っています。
ですから、日本国内のメーカーが使う言葉の1つに、「輸出特価」と言うのがあります。
これは、日本国内の常識的な価格で輸出をしたのでは買い手が付かないと知っているからこその言葉です。ですから、輸出する場合の価格は一般的に安くしないとビジネスにならないです。
逆に言うと、日本国内価格よりも海外の常識的な価格は安価であると言うことになりますね。
経験上、あなたは日本国内では通用する相当な金銭感覚を身につけられておられると思いますが、残念ながら国際価格の感覚は殆どないのではないでしょうか?
これが第3の意味です。
即ち、国際的に通用している価格を知ることになると言う意味です。
4)見積もりをしないでも獲得できる価格を知ることができる
次は、これです。
上述してきたように、何となく「海外メーカーと直取引できたら現状よりも安価に購買できるのではないかな?」と感じられているでしょうが、いざ本気でやろうとすると厄介なことが待ち受けているのです。
それは、勝算がないのに海外に向けてコンタクトしていくことの非効率性です。日本国内であれば電話1つでできてしまうことが海外ではそうは行きません。
即ち、1回のコンタクトで直ぐに見積もりを出して貰えることは滅多にありません。相手は「本気で購買する気があるのか?」を確かめるまでは答えて貰えないのです。又、仮に見積もりを貰えても本気で出してくれたかどうかも判断できません。第1、見積もりする原料自体を先方に正確に伝えるだけでも面倒なことではありませんね。
ですから、見積もりと言う実際の行動を起さないでも獲得できる価格を知れたら非常にありがたいのです。
何故なら、その価格から勝算がある原料なのかどうかを見極めれば良いのですから。
(以下に続く)
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■ コストダウンセミナー(東京):募集中!
日時: 10月16日(金) 10:00−17:00
場所: 東京大井町きゅりあん
テーマ名:化学原料購買のための考え方とコストダウン手法19種
詳細は下記をクリックしてご確認ください。
http://www.johokiko.co.jp/seminar_medical/AA091099.php
尚、弊社経由でお申込みされる場合は、講師割引特典により43,050のところが32,550円になります。
下記をクリックして表示されるフォームに必要事項をご記入の上弊社宛にご連絡ください。特別な申込書をお届けさせていただきます。
http://www.ip-labo.jp/article/13183391.html
追伸:
コストダウンしたい副原料1種を上手にご提案いただければ、値下げ交渉できるネタを無料でご提供させていただく特典が付いています。
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(続きです)
そして、最後はこれです。
5)どこから輸入できるのかを事前に読める
日本国内で新しい購買先を見つけるのはそんなに難しいことではありませんが、海外ではそもそも相手が誰なのかすら容易に知ることはできにくいものです。
しかし、輸入価格が分かれば、この問題もかなりの確度で乗り越えることができます。
即ち、輸入されている実績があると言うことは、その国に所在するメーカーからなら購買が可能だと見込める訳です。
仮に、その国にメーカーが1社しかなければ、ズバリ、その会社から購買すればよいと直ぐに分かります。数社の場合であってもぐっと読みやすくなっているはずです。
要するに、直取引する相手を比較的簡単に見つけ出すことができると言う意味です。
さて、では次に、輸入価格の活用の仕方を考えて見ましょう。果たしてどのように活用できるのでしょうか?
と核心に近づいて来ましたが、ここからは次回に解説しましょう。
今日の結論は、【見積もりは大変ですが・・・】でした。
では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の33回目、です。
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編集後記)
関西はここのところ雨らしい雨から遠ざかってすっかり乾き切っているところですが、秋と言うのは天気が続いて気持ちがいいですね。アウトドア派の私には待望の季節です。
さて、今回は、これ↓です。
家から2キロばかりのところにある散歩コースの貯水場のお友達。
ポンポンと手を叩くと水面上にヒョッコリと頭を突き出してこちらの様子を伺うのが沢山います。
が、中には、すごく好奇心旺盛なのが・・・。
斜めになったコンクリート縁をノッシノッシと3メートル程よじ登って、私の直ぐそばまで来てくれます。そんな一匹です。
「こちらにおいで」のテレパシーが通じてしまったのですかね?
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輸入価格(1) 適正価格の指標
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輸入価格(1)
【適正価格の指標】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【いくらで買うのか?】の30回目でした。
価格の虚像と実像について考えてみました。適正価格を実像と捉えることで思考を停止させないようにしましょうと強調しました。
さて、今日は、【いくらで買うのか?】の31回目です。国際的な適正価格の指標である輸入価格について考えて見ます。
今日の結論は、【適正価格の指標】です。
では、先ず初めに、「輸入価格とはそもそも何なのか?」を説明しましょう。
それは、世界中から日本に輸出されている商品の輸入データ実績から算出される価格のことで、輸出国毎の年月単位でのCIF単価(円/kg)で表されるものです。
この大元になっているデータは、貿易時に必須の書類であるインボイスから来ており、世界共通の貿易実績を示しています。日本では財務省貿易統計NACCSの中の輸入データです。
例えば、●●と言う輸入統計番号の化学原料類が、輸出国▼▼から▲年▲月に荷揚港■■に、輸入量**kg、輸入価額CIF○○円で輸入されている、と言った調子になります。
従って、輸入価額を輸入量で割り算すれば、輸入価格CIF◎◎円/kgであったと分かりますね。
そうなのです。
データに基づいて、原料の輸入価格を知ることができるのです。
では、どこに行けばNACCSのデータを見ることができるのでしょうか?
至って簡単です。
インターネット上に常時公開されています。
要するに、机に座ったままで、いつでも輸入価格を知ることができるのです。
では、この輸入価格は一体どんな意味を持っているのか考えて見ましょう。
1)厳然たるデータに基づいた確かな価格
先ず第一に持っている意味はこれです。
化学原料を購買する場合、売り手から提供される見積とは別に、買い手独自に「あるべき価格」を持っていたいものですが、残念ながら、殆どの原料は価格が分かりませんね。
そこで、あなたはどのような対策を講じていますでしょうか?
(以下に続く)
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追伸:
コストダウンしたい副原料1種を上手にご提案いただければ、値下げ交渉できるネタを無料でご提供させていただく特典が付いています。
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(続きです)
あなたは、多分、対策として下記のような努力をされているのではありませんか?
A)定価表から得る価格情報
B)書籍で公開されている価格情報
C)業界新聞・雑誌などで報道されている価格情報
D)取引先から教えて貰う価格情報
E)取引先の競合会社から教えて貰う価格情報
F)同業者から教えて貰う価格情報
G)親しい友人から教えて貰う価格情報
H)特定の調査会社に調査させた価格情報
そして、
I)見積と相見積
となります。
しかし、これらは情報発信者の思惑が含まれた価格情報でしかありませんし、殆どは売り手から意識的に提供されているのです。
そう言う著しく制限された環境の下で、輸入価格はいかがでしょうか?
確かに売り手の恣意は少し反映されていますが、売買の下で合意された価格に裏付けされた確かさは類を見ないものであることに気付かれたことと思います。
全く、その通りで、これが最も大きな輸入価格の意味になります。
2)荷揚げした時の価格
次に、これが挙げられます。
スッピンの価格と言うことです。
即ち、上陸時の価格が分かれば、その他費用(関税・通関費用・消費税・国内運賃など)がどの程度掛かるものかを加味して、直取引で実現できる購買価格を計算できますね。
一方、海外からの化学原料を購買する場合、殆ど日本の商社を経由していることと思います。(最近では海外メーカーの日本事務所を通じていることも少し増えてきたかも知れません。)
この間接取引の場合、「商社マージンがいくらなのか?」サッパリ分からないのでありませんか?
正直言ってここは完全なブラックボックスなのです。
と言うことで、直取引と商社経由との価格比較ができると言う意味があります。
今日の結論は、【適正価格の指標】でした。
では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の32回目、です。この続きをやることにしましょう。
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編集後記)
あっという間に爽やかな秋が来たようで、冷房が要らない数日を楽しんでいます。夏バテする時間もないほど短い今夏だったような気がしませんか?
さて、今回は、これ↓です。
黄色の線香花火のような部分はまだしも、後ろ側にある白い大きなところは一体何なのでしょうか?
黄色部分が実像、白い部分は虚像なのでしょうね。花の名前は分かりませんが・・・。
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極限とは?
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極限とは?
【トコトンやった結果】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【いくらで買うのか?】の28回目でした。
適正価格の根拠となるコストと適正利潤、実はこれが買い手であるあなたの側からは簡単には求めにくいものであることを書きました。そして、リンクを辿って見られましたか?ご紹介している冊子【速習教材!ミラクルなコストダウンのエキス】の中にこの疑問への明確な答えが示されています。
さて、今日は、【いくらで買うのか?】の29回目です。「極限」について考えて見ます。
今日の結論は、【トコトンやった結果】です。
「そこそこ」と「極限」、
あなたが日頃直面している価格にはこの2つの視点が絡んでいます。
「そこそこ」とは、
感覚的にイメージする価格のレベルを指しています。「そこそこ」やっていますよと言う時の「そこそこ」です。
他方、「極限」とは、下記のようなものです。
極限の●●=lim ●●
努力→∞
即ち、努力の結果としての●●のことです。
あなたはここで何に気付きましたでしょうか?
そうですね。
ここで重要なことは、
営々と努力を続けてこそ到達できるものであると言うところです。
そして、その飽くなき努力を確かに実行することが求められるのです。
努力が「そこそこ」であれば、必然的に「そこそこ」の価格しか得ることは出来ないのです。
と言うことは、「極限」の努力をする人は「極限」の価格に到達できると言うことです。
これは丁度、アマとプロの分かれ道のようなものですね。
ところで、あなたの周囲で、「特別価格」と言う言葉が飛び交っていませんか?
(以下に続く)
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(続きです)
「特別価格」と言うのは、ほぼ「極限」の価格に近いニュアンスで使われていたりします。
しかし、「特別価格」を手にしたと触れ回るのは果たして妥当なことでしょうか?
この場合のチェックポイントは、
「極限」の努力をしているかどうか?
です。
冷静に考えてみて「極限」の努力をしていると言えないなら、「特別価格」は実体のない価格に過ぎないのではないでしょうか?
営業マンから言い含められた「特別な価格」のことです。今までの価格よりも少しマシな価格になっているだけではないでしょうか?
一方、別の見方をすれば、「極限」の価格とは「適正価格」でもあります。
これは、トコトン価格を突き詰めて行けば、価格は「適正価格」に近づいて行くことができると言うことです。
又、別の言い方をすれば、「極限」の価格は「適正価格」を飛び越えることはあり得ないと言うことでもあります。「適正価格」よりも安くなることなどありえないのです。
ですから、厳然としたターゲットとしては「適正価格」と言うものがあり、それに近づくためには「極限」の努力と言えるまでの冷静、且つ熱い行動が必須とも言えるわけですね。
結局、あなたがコストダウンを実行する場合、
「極限」の努力をしたかどうか?
が問われていると言うことになります。
やはり、「極限」と言う言葉はそれほどまでに重みのあるキーワードなのです。
どうでしょう、「極限」の世界に飛び込んで見たくなりましたでしょうか?
今日の結論は、【トコトンやった結果】でした。
では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の30回目、です。
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編集後記)
連日の猛暑続きで、そろそろ雨が恋しくなってきましたが、例年になく遅い梅雨明けでしたから永らく続きそうな晴れ模様ですね。
さて、今回は、これ↓です。
朝露の中で見せているこの姿。
正に、天国の気分が味わえる美しさです。
そう言えば、蓮の実の味を思い出しましたが、最近食べたことがありません。まだどこかで売っているものなのでしょうかネ?
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理屈通りには行きませんよ
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理屈通りには行きませんよ
【納得したらおしまい】
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こんにちは、塩梅マンです。
ゴールデンウイークと言う口実で2回サボっていましたが、再開します。定期的に投稿しますので今まで以上にご愛読ください。
ところで、ここ1ケ月余り、このブログの表示がおかしくなってしまって読者の皆様にご迷惑をお掛けしました。本日(6月8日夕方)から正常に直りましたので引き続きご愛読願います。
前回は、【いくらで買うのか?】の23回目でした。
売り手と買い手のベクトルが逆向きになっている唯一のものは価格であるからこそ、価格には最大の情熱と時間を掛ける必要があることを解説しました。
さて、今日は、【いくらで買うのか?】の24回目です。
今日の結論は、【納得したらおしまい】です。
あなたは価格を追及するとき何とか論理的にアプローチしようとしますよね。
例えば、値下げさせたい交渉の前に、「値下げするのは当然である」と主張するための論理を作るでしょう。又、それを裏づけできる証拠になる情報を集めたりするでしょう。
えっ、「何故、そうするのか?」ですか?
理由も理屈もなく「ひたすら、お願い!」、では効果が出ないでしょうから。さすがに無手勝流では仕事にはならないでしょうからね。
そして、論理の拠り所の1つがコストだったりしますよね。
即ち、「最近は、コストが、これこれの理由でこのくらい下がっているはずだから、それを返してください」、と。
あるいは、そこまで定量的でなくても、
「最近はあれがこうなってきたからこのぐらいは下げて貰えませんか?」
と言いたくなるでしょう。
では、これに対して相手はどう言って応答していますか?
色々な理由を出して、そんなことは無理だと言い張るでしょう。
又、こちらの論理が間違っていると指摘して、あなたの言い分を聞こうとしないのではありませんか?
と言うことで、あれやこれやと議論を交わして行きますが、結局は両者の言い分が繰り返されたりして平行線から抜け出せないとか・・・。
ところが、あなたの論理が強い場合は様子が変わってきませんか?
そうなのです。
売り手が窮した時に言う言葉は、
『そうは言っても、理屈通りに行かないのが価格と言うものなんですよ』
と。
で、ここであなたは納得したりするんですか?
冷静に考えてみてください。
(以下に続く)
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(続きです)
では、聞いてみてください。
1)理屈通りにならないのはどうしてですか?
2)御社では理屈通りにしないと言うことですか?
3)理屈通りにしないと言う業界としての暗黙のルールがあるのですか?
4)理屈通りにして貰える相手を探しますがよろしいですよね?
そう言うことなのです。
元来、価格はコストをベースにするのは当然ですから原理的には理屈通りなものなのですが、理屈を歪めるのは価格政策なのです。
勿論、私は価格政策を否定しているのではありません。それも当然な権利ですから。
しかし、価格政策と言うのは、各社各様であると言うことに気付いて欲しいのです。
又、仮に日本国内では業界としての暗黙のルールが働いている(独禁法は大丈夫かな?)とすれば、海外に目を転じればよいのです。
世界中で実質的に談合になっていると言うのなら諦めるしかありませんが・・・。でもそんな状態ならちょこちょこ見られるように独禁法に絡んでくるでしょうね。
要するに、価格が決まる場合、特定の相手との交渉力以前に、どこから買うのか?(メーカー選定)の方が遥かに重要だと言うことを忘れてはなりません。
言い換えると、
どこから買うかを決めてしまったら、相手の価格政策を認めたようなものだ
と言うことを自覚する必要があります。
と言うことで、購買の原点として、
『自由自在にメーカーを選定できる能力』
と言うのがあるのです。
あなたはこの能力を磨いていますか?
今日の結論は、【納得したらおしまい】でした。
では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の25回目、です。
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編集後記)
5月末だと言うのにこの暑さ。時々、クーラーを使うような状況になっているので、今年の夏は一体どうなるのでしょうか?
さて、今回は、明石西公園で見かけた、これ↓です。
珍しい花の格好と、暖かい色合いが緑の中で冴えているところが気に入ったのです。
元来、普通のことでは感動しない性分なので、これに出会ったのは嬉しかったです。何か『私は生きている』と主張しているように見えませんか?
ですが、残念ながら名前は分かりません。ご存知なら教えてくださいね。
価格は最大の購買戦略
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価格は最大の購買戦略
【価格に掛けているか?】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【いくらで買うのか?】の22回目でした。
価格に対する捉え方の異なる3人に登場していただき、あなたはどのタイプになるのかを考えていただきました。
さて、今日は、【いくらで買うのか?】の23回目です。
今日の結論は、【価格に掛けているか?】です。
では、先ず、購買がどんなことを決めているかを考えてみましょう。
漏れなく考えて行くために、5W2Hをベースにします。
(なぜ?)
購買が決めることは滅多にないでしょう。設計・研究開発が専ら決めているでしょう。
尚、将来目指すべきものとして、この部分で購買が機能を果たすことがあります。しかし、かなり先のことになるのでこれ以上は止めておきましょう。
(何を?)
購買が決めることが時々あるかも知れません。「それなら、これではなくあちらでもよいのでは?」と言った調子の仕様絡みの部分などです。
(いつ?)
購買が決めることは殆どないでしょう。稀に、発注単位や在庫量などの観点から関与することはあるでしょうが、専ら製造現場が決めているでしょう。
但し、納期トラブルなどの異常時には、不本意ながら購買の出番になります。
(どこで?)
購買が決める部分がかなりあるのではないでしょうか?「そこから買うんだったらこちらからでもいいのではないか?」と言う格好ですね。商流を設定したりメーカーを選択することなどです。
もう一つ踏む込んだところでは、「どこか作っているだろう?」とか「知らないメーカーを探そう」と言ったことなどがあるでしょう。
(誰が?)
購買が決める部分は少なくて、せいぜい購買組織内での、役割分担や局面毎の実行者などを考えることでしょう。
(どうやって?)
戦略面と戦術面で色々購買が決める部分がありそうです。
(いくらで?)
これこそ、専ら購買が決めているのではないでしょうか?役目柄他に決める人はいませんから。よしんば他の人が決めていたら越権行為ですね。
さて、では、次に、
上記の中で、売り手と買い手のベクトルが全く逆になっているのはどれなのかを厳選してみてください。
(以下に続く)
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いかがでしたか?
では、一緒にやってみましょう。
(なぜ?)
売り手は従うだけです。逆になってはいません。
(何を?)
これも、売り手は従うだけです。逆になってはいませんね。
(いつ?)
これも、売り手は従うだけです。逆にはなっていません。納期トラブルの場合でも逆にはなっていませんよね。何故なら、双方とも納期は守りたいと願っているのですから。
(どこで?)
これも、売り手は従うだけです。売り手は自分が選ばれるように努力をしますが、冷静に見ればやはり、買い手から選ばれる立場になっています。
但し、ここで逆のものがあります。それは商社を外そうとする時です。この時は、外そうとするあなたと外されまいとする商社とは全く逆関係になります。
(誰が?)
これも、売り手は従うだけです。逆になってはいません。
(どうやって?)
売り手は従うだけです。逆にはなっていません。
(いくらで?)
これはズバリ!、完璧に逆関係になっています。安く買いたいあなたと、高く売りたい売り手との関係になります。
さて、以上のことから何が分かったでしょうか?
1つ目は、後で商社を外そうと言うのは極めて困難だということです。
しかし、初めから商社が関係しないようにすればこの問題は解消できます。何でもかんでも商社に頼る購買構造は時代遅れではないのでしょうか?
因みに、商社は日本特有のビジネスモデルで、海外では商社と言うのはありませんが、商社機能は購買だけで実現できているのです。
2つ目は、価格です。
これは完全な逆向きですね。
この現実を素直に認めて、そこからどうあるべきかを考えることが必要なのではないでしょうか?
即ち、『価格は最大の購買戦略である』と言うことです。
ですから、CAPSリサーチ主催のアンケート結果にも見られるように、購買業務での最重要課題はコストダウンであると認識されているのは至極当然なことです。
『どう言う戦略を設定したら、買い手が満足できる価格を達成できるか?』を四六時中追求する必要があるのではないでしょうか?
あなたは、価格のために最大の精力を注いでいますか?
今日の結論は、【価格に掛けているか?】でした。
では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の24回目、です。
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編集後記)
昨日の雨で一気に花びらの絨毯ができてしまいましたね。いよいよ春から夏への始まりです。
さて、今回はこれ↓です。
「かあ、かあー」と騒々しい数日間が続いていた20数羽なのですが、気がついてみると。
初日はバラバラ。ほぼ等間隔で1羽ずつでしたが・・・。
ご覧の通り、2羽ずつ仲良く寄り添っているのです。
少し遅い春の到来、カラスの恋の季節です。
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あなたはどのタイプ?
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購買マンのタイプ
【あなたはどのタイプ?】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【いくらで買うのか?】の21回目でした。
見積価格を判断する決定的な根拠は変動コストであるとお話させていただきました。
さて、今日は、【いくらで買うのか?】の22回目です。
今日の結論は、【あなたはどのタイプ?】です。
価格の決定に携わっている購買マンにはざっと言って以下の3つのタイプがあることをご存知ですか?
1人目はこうです。
この人は、そもそも、価格と言うものは実態のないものと考えています。従って、需要と供給を云々する以前に買える価格で買うだけに過ぎないと割り切っています。
では、2人目にご登場願いましょう。
価格は、需要と供給及び競合関係の中で必然的に決まると考えています。従って、競争原理を働かせたいとの期待で数社から見積を取ってそれを比較して狙う価格を嗅覚的に決めて行きます。あれやこれやの心理戦の中で値下げを手にできたらその成果に達成感と誇りを感じるのです。
最後の1人は捻くれ者で、こんな調子です。
(以下に続く)
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(続きです)
この人は、需要と供給及び競合が関連すると知りながらも、価格には必然性があると捉えています。従って、価格は人から聞き出したり公開された情報を頼るのでもなく合理的・数値的な根拠をベースに価格イメージを割り出して行きます。この人に取っては、見積価格は単なる参考情報に過ぎないとの発想が前提にあります。一言で言えば、ハイテク分野に比較的多いタイプです。
ところで、あなたはどのタイプでしょうか?あなたの隣の人は?上司は?
更に、将来、あなたはどのタイプになりたいと思われますか?そのためにはどんなことをしたらよいのでしょうか?
こんなことを考えながら購買の仕事をされると楽しくなるのかも知れませんよ。
今日の結論は、【あなたはどのタイプ?】でした。
では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の23回目、です。
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編集後記)
いよいよ待ち遠しかった春になりました。あなたのところでは桜は満開ですか?例年のことですが明石は瀬戸内では遅い方で、まだ殆ど開花していません。数日前に花冷えもあったので絶頂期は入学式頃になるのかも知れません。
さて、今回はこれ↓です。
えっ、一体何なのかって?
済みません。
一瞬の出来事で携帯電話しかなくて・・・。
前回の続きではないのですが、これ、ウグイスなんです。
「ホー、ホケキョ」のケキョの小節では、尻尾を振りながらケナ気に啼いているんですよ。
ね、メジロのように鮮やかな緑色ではないでしょう!と言ってもこれじゃ分かりっこないか。
普段は遠くの森の中から飛びかっている美しい声で心を和ませてくれるのですが、『こんなところで姿を見せていただき、ありがとう』と思わず感謝してしまいました。因みに、とべ動物園での2分足らずの出来事でした。
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