化学の目
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人材育成と教育(20)
【化学の目】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【提示価格の妥当性判断力】でした。
購買に最も求められている普遍的な役割はどこの国でもコストダウンであること、
そのために最も重要なことは購買価格であること、
そして、その出発点になっている見積価格をどうやれば判断できるのか?
そのためにあなたは何を根拠にすればよいのか?
などについて概説しました。
今回は、『メーカー製造コストの解析力』について考えて見ましょう。結論は【化学の目】です。
メーカ製造コストは、適正価格の目安である推定販売価格を求めるための前提事項に当たります。継続的な取引関係を維持するためには、販売価格はこれより安価になることは絶対にないからです。
このための能力は、第90号で示したように下記のようなものが必要になりますね。
1)原料の成分と組成を訴求する能力
2)原料の化学反応式を作成する能力
3)主変動費のための原単位を算出する能力
4)この合成に使われる原料(上流原料)の輸入価格解析能力
では、この中身をもう少し詳しく見て行きましょう。
1)原料の成分と組成を訴求する能力
これに関しては、このブログの中で既に説明しているのでここでは省略します。過去のアーカイブを参照してください。
2)原料の化学反応式を作成する能力
これを進めるには、下記のような局面への対応力が求められますね。
●簡便な調べ方
●何とかして上流原料を知るやり方
●上流原料が分かっている場合の反応式を作成すること
以下に続く)
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(この下続き)
●なかなか分からない製法を調査するやり方
●金を掛けてでも調査するやり方(最悪のケース)
尚、全てをあなたがやる必要はありません。社内・外を上手く使うこともお奨め致します。
3)主変動費のための原単位を算出する能力
基本的には上記の反応式が正確に作成できる能力があればほぼ必然的に算出できると思いますが、下記のような事項になります。
●上流原料の分子量の調べ方
●必要なら上流原料の分子量の手計算
●モルへの考慮
●各上流原料の所要量の算出
●各上流原料のコストの算出
尚、この場合も上記と同様に、社内の化学に詳しい人の応援を取り付けることをお奨めいたします。
4)この合成に使われる原料(上流原料)の輸入価格解析能力
これに関しても、既に説明しているのでここでは省略致します。
5)その他の若干の応用動作
必要に応じて対応が必要になるものがあるかもしれません。社内の専門家を上手く活用するのが賢明かも知れません。
以上です。
最後になりますが、あなたやあなたの所属している組織内にはこれらに対応する能力を有する仲間が上手く配置されていますでしょうか?もしNOだと
すればあなたはどんな戦略を上司に要求する必要があるでしょうか?
では、今回はここまで。今回の結論は【化学の目】でした。
次回は、【人材育成と教育】の21回目です。
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編集後記)
連日の暑さを節電気味のエアコンで凌いでいる今日この頃です。何でも効果的な暑さ対策だとTVでやってましたので、散歩後の牛乳でこの夏を乗り切れるように努力中です。あなたのところの夏はいかがでしょうか?
さて、今回は、これ↓。
キンセンカかな?
うーん?花芯の辺りが何か少し違うような気もするのですが。。。
まあ、完全な八重のキンセンカと言うことにしておきましょうか?
いずれにしてもこの夏色が素晴らしいではありませんか!
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