2010年01月05日

営業と購買

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                 営業と購買

               【裏表の関係?】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の37回目でした。

 コストテーブルの命は上流原料に使われる単価の信頼性であることを特に強調させていただきました。又、固定費と適正利益が見えないあなたの立場から、売り手との会話が成立するために必須となる販売価格とコストとの関連付けについて解説しました。


 さて、今日は、【いくらで買うのか?】の38回目です。


 今日の結論は、【裏表の関係?です。


 ずっと価格について話をしてきましたが、今回はちょっと違った角度から考えてみましょう。


 さて、あなたの部署での構成員のキャリアはどんな具合になっていますか?


 管理畑の経験者が多いでしょうか?


 それとも、理系の人が多いでしょうか?


 はたまた、営業出身者が多いでしょうか?


 商社からの中途採用が多いでしょうか?


 私の経験では、化学会社の購買部門の構成員は管理畑の人で構成されている場合が多いと思っています。


 それは、会社の全体系を見通せる素養があることや数値に気が回るからではないでしょうか?


 又、管理的色彩が濃い職種であるとの社内的認識があるからかも知れませんね。


 しかし、営業経験者もそれなりに多く配置されているのではないでしょうか?


 「営業を知らなければ購買はできない」と言う人までいたりしませんか?


 それは、購買と営業は裏表の関係との職種観があるからでしょうね。


 確かに、購買の仕事は営業を相手にする場合が圧倒的に多いですよね。


 逆に、営業の主たる相手は購買の人になっています。


 化学原料の売買に直接的に関わる者同士と言うわけですから。


 又、よく耳にする言葉で、


「買い手は売り手の気持ちや内情が分かる方が有利である」


と言うものがあります。


 さて、では、ここで質問です。


 営業のスーパースターは購買のスーパースターになれるか?


 逆に、


購買のプロは営業のプロになれるか?


 ちょっと考えてみてください。

(以下に続く)
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(続きです)

 私は、「確かにこの表裏の関係は大いに頷ける面があるなあ」と思っています。


 では、本当にそうでしょうか?


 実は、以下の2つの観点で慎重に検証してみる必要があるのではないかと感じています。


 1つ目は、


営業能力と購買能力とは果たして裏表になっているのか?


 2つ目は、


ナマジ相手が分かると、返って情が優って緊張感のあるビジネスライクな関係が損なわれるのではないか?


と言う点です。


 ですから、単純に、


「営業経験があるから購買に移動させれば力を発揮してくれる」


と思うのは無理があるように感じます。


 又、そのように期待されると本人も重荷に感じるかも知れません。


 一部の表裏関係はあるにしても、所詮は、


営業は営業としての独自の能力が必要だし、購買は購買ならではの独特の能力が必要であるとの認識をする方が妥当なのではないか?


 更に、営業側は必要な手持ちの情報が多くあることが前提になっていますが、購買側には欲しい情報が殆ど入手できない現実があります。


 ですから、購買はそんな本質的な制約の中であっても仕事をしなければならないと言う宿命を持っていることを忘れてはなりませんね。


 特に、購買として最も能力が問われる購買価値の見極め(適正価格への判断力)がその典型でしょう。


 即ち、営業は市場価格や適正価格や自社のコストなどを豊富に持っていますので目利きと言う能力は余り必要がないでしょう。


 一方、あなたは価格に関する情報が殆どない状況下で目利きの能力が最も試されている訳ですね。


 と言うことで、上記の質問の回答は、


必ずしもそんなことにはならない。


 本人が購買独特の能力をシャニムになって修得しないと購買のプロにはなれない。購買のスーパースターは言うまでもないことです。


 やはりどの職種でも、その世界特有の奥深さがありますね。

 

 以上、今回の結論は【裏表の関係?】でした。


 では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の39回目、です。

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編集後記)

 新年、おめでとうございます。寅年に相応しい、力強さを取り戻せる年であって欲しいものです。


 さて、今回は、これ↓です。

ピラカンサ

 

 

 

 




 遠目からわあーっ!きれいな花だなあと思って近づいて見ると。


 ピラカンサです。


 それにしてもこの豊作状態、こんな実り多い1年にしましょう。
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Profile
塩梅マン
化学原料に限定した購買コンサルタントです。化学原料コストダウン研究所の所長です。輸入価格を知った上で購買するのが合理的購買の原点であると信じております。このノウハウで私は475億円のコストダウン実績を挙げました。これを日本中に普及させることを目指しております。私の究極の使命は日本が本当の意味で国際競争力を強化することです。コストダウン、開発購買などの成果を多くの方が実感されるのを願っております。