2011年09月

2011年09月28日

その上を行く

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               人材育成と教育(23)

                【その上を行く】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【メーカー製品群の調査分析力(海外含む)】でした。

 購買構造の改革で購買部門が関与できる部分を示し、グローバルの視点から相応しい購買先を選定する必要性が高まっていること、だからこそ購買候補先相互の強み弱みを知ることが必要になっていることを概説しました。

 最後に、そのためにはどんなことをする能力があなたに求められているかに触れました。

 

 さて、今回のテーマは、【社内VAへの提案力】です。結論は【その上を行く】です。


 ご存知の通り、VAとは、製品を製造する過程で原料がもたらしている価値を分析することを通じて自社製品のコストダウンに繋げて行こうとするものです。


 化学原料のコストダウンでは、価格交渉、別の安価なメーカーからの購買に切り替えるなど、対象とする原料そのものを変更することなく追及していくのが大概のやり方です。


 しかし、今購買している原料そのものがそもそも妥当なものなのかを疑い、「何故その原料でなければならないのか?他の原料でも同じ状況を作り出せるのではないか?」と発想して見るのもブレークスルーのキッカケになる場合があるのではないでしょうか?


 しかし、この発想をすることは思ったよりも簡単なことではありません。


 購買の通常の立場は、研究開発部門が必要と決めた原料を前提にして、「どうすればコストダウンができるだろうか?」と考えることになっているはずです。


 即ち、「何故?」と言う要素以外のところで何とかしようとする訳ですね。


 実は、最も重要な要素にはメスを入れないスタンスなのです。


 逆に言うと、原点であるこの要素に物申すだけの力量を持っていればもっと世界は広がる可能性を秘めていると言うことにもなりませんか?


 ですから、

以下に続く)
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(この下続き)

 ですから、もしも、研究開発部門が考えている以上のことを考え出せれば、その境地に足を踏み入れることが可能になりますね。


 では、それを実現するためには購買にはどんな能力が求められるのでしょうか?


 ざっと次のようなことになるのではないでしょうか?


1)研究開発者以上に広く、深く、考えること
2)所望されている原料の機能が一体何なのかを突き詰めること
3)考え出したアイディアの実現性を想像できること
4)新しく考え出した原料の工業生産状況を世界規模で調査できること
5)新しく考え出した原料の世界中のメーカーを抽出できること
6)新しく考え出した原料の適正価格を把握できること
7)研究開発部門を動かすことができること
8)新しく考え出した原料を最有利に購買する状況を作り出すこと


 これらを眺めてみると、いずれもやらなければならない当然の項目ばかりではありませんか?


 しかし、1つずつ考えてみるとなかなかの深みと難易度を意味していることに気付かれることでしょう。


 ですから、これは主要な購買能力の全てを傾注しないとできない非常に高度なレベルであると同時に、研究開発に関して担当者以上の執念を持つことが求められるものになりますね。


 さて、あなたには、この能力は既に備わっているでしょうか?もし、不足しているとすれば何をする必要があるのでしょうか?

 

 では、今回はここまで。今回の結論は【その上を行く】でした。


 次回は、【人材育成と教育】の24回目です。
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編集後記)

 台風一過で完全に夏が終わり、爽やかな秋に飛び込んでしまった見たいですね。東京でも東日本大震災を再現したかのような膨大の帰宅難民状態になってしまっているニュースを見ました、あなたは大丈夫でしたか?


 さて、今回は、これ↓。

ホテイソウ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 金魚にお似合いの水草。ふっくらとした茎は布袋さんのお腹のよう。


 どこでも見かけますが、実は、ほれっ、涼しげな花が咲くんですね。


 上手く言ったものです・・・「ウォーターヒヤシンス」だそうな。


 あっという間に水面を覆い尽くエネルギーが、いやー、頼もしいですね。
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2011年09月15日

購買先の競争力

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               人材育成と教育(22)

                【購買先の競争力】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【販売価格の推定】でした。

 そもそも何故必要なのかを示した後、大抵の人がよくやるコスト試算では購買としては役に立たないと概説しました。最後に、販売価格をどうやって推定するかをご案内しました。


 さて、今回のテーマは、【メーカー製品群の調査分析力(海外含む)】です。結論は【購買先の競争力】です。


 ちょっと古過ぎるかも知れませんが、40年前と言えば海外に工場を構える日本の化学系企業は極めて少なかったのではないでしょうか?


 しかし、化学業界も今ではグローバルな展開は当たり前のことで、それに伴い原料も世界中から購買することが広がってきているのではないでしょうか?


 そんな訳で、原料の購買先として海外メーカーを視野に入れるのは今では当然のことになっています。


 とは言いながらも、商社に鞠投げと言うのがまだまだ実態としては多いのかもしれませんが・・・?


 一方、戦略的な原料購買を実行しようとすると、どうしても取引先企業の製品群を知り、その会社の競合関係になっている他社と相互に比べての強み・弱みを踏まえて相手先を賢く選定することも必要になって来ました。


 以前のように、単に、偶々適当な相手から買えばよいと言う発想では立ち行かなくなって来ているのではないでしょうか?


 特に、主原料のような領域では、世界中の全体像を掴むことが不可欠になってきているのではないでしょうか?


 これはよく言われていることですが、あなたの会社の原料購買に影響を直接的に及ぼす関係性には下記の4つがあります。

1)現在の購買相手との関係
2)ユーザーとの関係(自社内、社外)
3)自社の競合相手との関係
4)原料の新規購買先との関係


 即ち、あなたのところとこれら4つとの力関係がバランスしているのが現実であると言うわけですね。


 そして、戦略的な構造改革は、これらの関係の現状を認めることではなくて、意識的に作り変えることになるわけです。


 但し、購買する立場で考えた場合には、この4つの関係全てに関与することはできませんね。


 では、出来る部分はどこでしょうか?

以下に続く)
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(この下続き)

 では、出来る部分はどこでしょうか?


 あなたがコントロールできる関係は、1)と4)だけです。2)と3)は購買部門とは関係ないところで大抵は決まっているはずです。


 従って、今回のテーマは、1)と4)に焦点を合わせることなります。


 即ち、現在の原料購買先と新規の原料購買先(必ずしも全貌は見えていない)について、各社の互いの強み・弱みを洞察し、それをあなたの会社の購買戦略・戦術に落とし込むことが購買のコントロールできる範囲です。


 従って、原料の購買先たり得る各社の製品群を知ることが必要になるわけです。


 即ち、取引先の製品群、その基になっている製品ラインアップの化学技術的な関係性を鳥瞰することですね。


 あなたが購買している原料がその取引先の中でどのような位置づけにあり、他の製品群とどんな関係になっているのか、その結果として、その取引先はどこに強みがあり、どこに弱点があるのか?


 そして、そのことをあなたの購買戦略・戦術にどう反映させることができるのか?

 

 さて、では、どうやってそれを知るか?どうやって分析していくか?


 これらが、メーカー製品群の調査分析力(海外含む)と言うことになります。


 内容としては次のようになるではないでしょうか?


A)対象原料の世界中のメーカーをリストアップすること
B)各メーカーの製品ラインアップを調査すること
C)製品ラインアップ相互の化学技術的関係性を理解すること
D)メーカー間の相互比較で各社の強み・弱みを分析すること
E)各社の強み・弱みをあなたの戦略・戦術に落とし込むこと


 さて、あなたには、この能力は既に備わっているでしょうか?もし、不足しているとすれば何をすればよいのでしょうか?


 では、今回はここまで。今回の結論は【購買先の競争力】でした。


 次回は、【人材育成と教育】の23回目です。
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編集後記)

 いよいよ秋に移り、だいぶ過ごしやすくなってきましたね。先日の大型台風12号による集中豪雨で日本中に大変な被害が出ておりますが、あなたのところは大丈夫でしたか?被災された方には心からお見舞い申し上げます。


 さて、今回は、これ↓。

水遊び

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 早朝散歩で、時々、私のお相手をしてくれる可愛いやつ。


 ジャブジャブと水の中を歩き回るのが大好きなシバ。


 でも、こいつにはもう一つの趣味があるのです。


 それは、


 池の鯉にちょっかいを出そうとすることです。


 食べる気もないくせに、本当に好奇心の強い、私にソックリの性格を持ったお友達です。ハイ!


 あっ、私は戌年なのです。ワン!
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Profile
塩梅マン
化学原料に限定した購買コンサルタントです。化学原料コストダウン研究所の所長です。輸入価格を知った上で購買するのが合理的購買の原点であると信じております。このノウハウで私は475億円のコストダウン実績を挙げました。これを日本中に普及させることを目指しております。私の究極の使命は日本が本当の意味で国際競争力を強化することです。コストダウン、開発購買などの成果を多くの方が実感されるのを願っております。