2011年04月
フェアな関係
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人材育成と教育(14)
【フェアな関係】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【原料スペックからのキースペック抽出力】について書きました。
スペックと言っても一言では片付けられない奥深さがあり、上手な購買が出来るためにはキースペックを抽出する能力が求められていることを概説しました。
今回は、『断片情報から原料規定への遡及調査力』について考えてみたいと思います。
今回の結論は、【フェアな関係】です。
勿論、この課題の目的は、世界中からより安価な同等品を探し出すためです。
あなたのところでは、コストダウンしようとしているものが一体どんなものかをなかなか規定できない原料がありませんでしょうか?
通常は、取引先と結ぶ購買仕様書の中で原料が何者なのかを記載するようになっているはずです。
しかし、時々、その記載を明確にして貰えない場合があるのではないですか?
売り手の言い分はこんな調子です。
●詳しく知りません
●そんなに詳しいものは必要ないでしょう
●社内のルールがあってこれ以上は書けません
●ノウハウがあるので開示できません
などなど。
しかし、これで納得してしまっていては賢い購買はしにくいのではないでしょうか?
ですから、購買仕様書への記載を正確に書いて貰う能力がどうしても必要になります。
一方で、上記のような抵抗がある場合、別途、あなたの方で対策が必要になります。
即ち、
取引先から正確な情報を得られない場合に、正確な原料規定をするやり方を自分ら備える必要があるわけです。
では、具体的にどのようにすればよいのでしょうか?
以下に続く)
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(この下続き)
下記のようなアプローチが考えられます。
1)断片として得られる情報から自らが訴求調査する。
2)不足情報を補完するために、断片情報を提供して欲しいと売り手に働きかける。
3)自分で分析して同定する。
以下で少し解説をしましょう。
1)訴求調査:
よくあるのは、正確な化学物質名を公開して貰えない場合で、化審法番号とかCAS番号なら提供して貰えると言うものなどです。
最近のMSDSなどもこんな内容のものが増えてきていると思います。
この時は、化審法番号→化学物質名、CAS番号→化学物質名と言った訴求調査ができないといけない訳です。
従って、このような対応能力を組織内に作りこむ必要がありますね。
2)断片情報の収集:
上記を含めて訴求調査したにもかかわらず、どうしてもあと一歩の補足が必要になる場合があります。
そのような時は取引先が提供しやすいように配慮しながら断片情報を引き出すのが得策です。
3)分析(同定と定量):
最後の手段です。かなりの出費を伴いますので極力上記の1)2)で解決させたいものですが、分析に訴えるしかない場合もあります。限られた経費予算でしょうからお金の工面も必要になるかもしれませんが。。。
以上です。
しかし、実は、もっと根本的なところがありますよ。
あなたは上記を読まれてどう思われますか?
このようなことをしないで済む公明正大な取引先を選定することがもっと重要なことではないでしょうか?
何故なら、
このようなややこしい状況になるのは、取引先が販売に不利になるかもしれない情報はお客様にも関わらず提供しないとか、価格を連想させるような情報は秘匿にしておきたいなど、極力競争を排除しようとする意図があるからです。
今時のビジネスで、顧客満足に背を向けたこのような了見は嘆かわしいことと言わざるを得ません。
ですから、このような判断要素もメーカー選定の要件にキッチリと加味すべきではないでしょうか?
今回の結論は、【フェアな関係】でした。
では、今回はここまで。次回は、【人材育成と教育】の15回目です。
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編集後記)
今年の桜は例年になくゆっくりで、下旬に入ってもまだ余韻が楽しめる嬉しい状況ですね。でも、あっという間にゴールデンウイークに突入です。
さて、今回は、これ↓。
ソメイヨシノが80%散って葉桜に徐々に置き換わって来た4月24日の投票日の朝に見かけたこの花。
幹肌からすれば確かに桜の感じなのですが、無数の花が小枝にビッシリ。
花びらの構造は5弁でも八重でもなく、まるで万作のよう。
うーん、これは桜なのでしょうか?それとも?????????
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