2011年03月
首根っこはどれか?
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人材育成と教育(13)
【首根っこはどれか?】
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こんにちは、塩梅マンです。
東北関東大震災でお亡くなりになられた方々に心からご冥福をお祈り申し上げます。又、被災され、正に厳寒の中で歯を食いしばって懸命に耐えながら再興に向かって立ち向かっていらっしゃる皆様方に心から声援をお送りさせていただきます。
ネバー、ギブアップ!!!!!!!!!!!!!!!
前回は、【原料の製法に関する調査・理解力】について書きました。
あなたに求められている能力とはどんなものになるかのイメージが掴めましたでしょうか?
今回は、『原料スペックからのキースペック抽出力』について考えてみたいと思います。
今日の結論は【首根っこはどれか?】です。
さて、キースペック抽出力が必要になる典型的な場面とは、世界中から同等品を探し出す時でしょう。
ご承知の通り、化学原料には品質スペックなるものが付随しており、化学物質名だけでは規定できない面が多多あります。
ですから、スペックを見たときに、同等かどうかを見抜く能力が必要になる、それが今回のテーマと言うわけです。
あなたはスペックをどんな視点で判断していますか?
スペックには、実は4種類あるのです。
1つ目は、見ることができ、且つ、本質的なものです。見ることができると言うのは、メーカーからスペックを教えて貰うことができると言う意味です。その中に本質的なものが1部含まれていることが多いわけです。
2つ目は、見ることができ、且つ、製造時の管理指標にしているものです。文字通り製造が順調に進んで完了した時点を判別するために必要に迫られて生まれてきたスペックのことです。これはあくまでも製造する側の都合で設けられたものであって、使う側では必ずしも必要なスペックとはなりません。
3つ目は、見ることができ、且つ、どうでもよい飾り物のようなものです。どうでもよいとは、使う側にとって実質的に知る価値のないことと言う意味です。例えば、スペックが2つだけでは余りにみすぼらしく買う人に反って不安を与えるのではないか?と慮って枯れ木に花のように付け足されたスペックがこれに該当します。
そして、最後の4つ目は、
以下に続く)
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そして、最後の4つ目は、
見えないように隠されているものです。
これは一般的にはメーカー側では掌握しているスペックなのですが、買い手には明かされていません。例えば、アルキル基を含む原料で、原料の性能に大きく影響を及ぼすことは分かっているにも拘わらずアルキル基を規定するスペックが隠されている場合などが該当します。又、反応残渣成分や副反応生成物の含有率などもこの部分に相当することが多いものです。更に少量添加されるノウハウ的鼻薬成分などもここに該当します。
と言うことで、上記の中にヒッソリとキースペックが含まれていると言うのが現実なのです。
では、あなたは、一体どうすればキースペックを抽出出来るでしょうか?
キースペックを突き止めるための視点としては下記などがあります。
第1の視点は、「スペック間の従属関係がどうなっているのか?」を考えてみることです。どちらが原因で、どれが単なる結果なのか?を見抜くことです。
第2の視点は、「メーカーによるスペックの違いがどこにあるのか?」とか、グレードによるスペックの相違点に注目してみると言うことです。
第3の視点は、「スペックが異なるものを使った場合に結果が果たして違ってくるのかどうか?」を知ることです。
そして、最後ですが、どうやっても確かに結果に違いが発生してしまうのに、原因がどうしても分からない場合です。この場合は、スペックでは規定できないのでメーカーと商品名で規定するしかやりようがありません。又、実際にテストすることでしか同等かどうかを見極めることはできません。
以上を纏めると次のようになります。
先ず、第1・第2の視点は購買部門だけで判断できるようになる必要があります。
第3の視点は、製造現場や設計部門の過去の知見が必要となってきます。
最後に、第4の視点は、第1〜第3までは前段でやることができますが、最終的にはテストしてしか同等品だと言い切ることは出来ないと言うことです。特にスペックが曖昧になりがちな化学原料では、この検証は不可欠です。力学や電磁気学など結果が予測できる領域と違って、化学ではやってみないと分からないことが結構多いですから。
はてさて、あなたのところでは、上記のようことが実行できる組織内・社内構造が上手く作りこまれていますでしょうか?
今回の結論は【首根っこはどれか?】でした。
では、今回はここまで。次回は、【人材育成と教育】の14回目です。
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編集後記)
自然の前には人の営みがいかにちっぽけなものかを思い知らされたこの度の巨大地震と大津波。そして原発の想定外の被害。
無神論者の私ですが、流石に今回は神仏に祈りたくなりました。
阪神淡路大震災はタップリと経験して今でも体が覚えていますが、あらゆる面でその比ではないほどのあまりの厳しさ。
でも、
もうこうなったら、一筋の明かりを求めて明日に向かうために今日を全力で生きるだけです。必ず危機は乗り越えられると信じています。
ささやかな義援金以外に手を差し伸べる手段も何もありませんが、陰ながら、応援させていただきました。
さて、今回は、これ↓。
何の変哲もない雑草、仏の座。
1本だけでは見逃してしまうほどに弱弱しい花です。
が、みんなで揃って咲けばこんなにも美しい絨毯になるのですね。
北国にも暖かい春が早く訪れる事を願って已みません。
PS:当日、大地震が発生しているにも拘らず1時間以上もオープン戦を引張って見せていただいた楽天イーグルスとロッテマリーンズの選手の皆様、ありがとうございました。神戸で観戦ができるのでは?と期待しております。
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