2010年11月
名寄せ
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人材育成と教育(6)
【名寄せ】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【人材育成と教育】の5回目でした。
膨大な【個人の購買能力】を果たしてどうすれば現実に整備できるのか?、アウトソーシングの活用、について考えてみました。そんな中であなたは、「真っ先にどの能力を修得する」と決めたでしょうか?最低でも1年間は拘り続けてくださいね。
さて、今回は、【人材育成と教育】の6回目です。
今日の結論は、【名寄せ】です。
前回まで解説してきたことは、結局、『あなたのボスが成否の鍵を握っていることじゃないか!』と思われたのではないでしょうか?
実は、そうなのです。あなた個人と言うよりも戦略なのですね。
あなたの購買能力と言っても、その本質は、他人から一方的に期待されることではないのです。
しかし、鈍感なボスだったらどうしますか?
じっと待っていては何も状況は変わりませんよね。
もし、不幸にも(結構、大抵の場合、であったりするんですが・・・)そうであればあなた自らが動くしかないのです。
さて、では、77号でリストアップした原料購買部門特有のコンピテンシーの中で、解説がないと何のことかあなたがよく分からない部分はどこだったでしょうか?
それは、下記のところではないですか?
A)原料品名統一へのルール理解
B)原料機能分類に関する理解
C)コストダウンテーマの構想力
D)原料の化学名に関する調査力(英名含む)
E)原料の製法に関する調査・理解力
F)原料スペックからのキースペック抽出力
G)断片情報から原料規定への遡及調査力
H)取引先の購買仕様書記載への指導力
I)メーカー候補の調査力(海外含む)
J)取引先の信用調査力(海外含む)
K)メーカー製品群の調査分析力(海外含む)
L)メーカー間の競争力分析力(海外含む)
M)メーカー製造コストの解析力
N)メーカーの上流原料事情調査力(海外含む)
O)輸入価格の解析力
P)内外価格差への洞察力
Q)目標価格の設定力(絶対的)
R)提示価格の妥当性判断力
S)メーカーコストの改善余地への洞察力
T)交渉戦術の構想力
U)価格交渉力(値下げ、カウンター交渉、値上げ阻止など)
V)社内VAへの提案力
W)競争阻害要因への洞察力と対策立案力
ですから、これらについて今後少しずつ解説を加えていくことにしましょう。
A)原料品名統一へのルール理解
あなたのところでは、原料購買実績データは品名と称する一種の暗号で蓄積されていませんか?
以下に続く)
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■ 化学原料系:コストダウンセミナー(東京)
コストダウンのプロの条件を体系的に学ぶことができる!
【化学原料コストダウンのポイント】
日時: 1月28日(金)10:00-17:00
場所: 東京:大井町
(きゅりあん4階第1グループ活動室)
受講料: 45,150円/人(1名の場合)
34,650円/人(2名以上の場合)
詳しくは下記のリンクをクリックしてご参照ください。
http://www.johokiko.co.jp/seminar_medical/AA110141.php
尚、下記のホームページの無料相談フォームから講師割引をご請求
いただければ参加費はお安くなります。
http://www.ip-labo.jp/article/13183391.html
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(続きです)
A)原料品名統一へのルール理解
あなたのところでは、原料購買実績データは品名と称する一種の暗号で蓄積されていませんか?
例えば、売り手の商品名とか社内独自の原料番号などです。
実は、品名と言うのは世界中の誰が見ても原料物質を特定できないような記号になっているのです。困ったもんですが・・・。
それは、
*化学物質名で整理できるまでの高い精度で原料が把握出来ていないとか、
*同じ化学物質名でも使えないものがあるとか、
*社内であっても社員全員に理解されては困ると言ったように機密保持の面から考慮されているとか、
などと言った種々の事情があるからです。
しかし、この現実は化学原料を上手に購買する上では大きな障害になる場合が多いのです。
それは一体何故だと思われますか?
本来、化学原料はどこから購買してもよいはずなのに、特定の売り手からしか購買できなくしてしまうオオモトがこのデータにあるからなのですね。
世界中のどこからでも自由自在に購買することができなくなってしまう。経済合理性の追求ができなくなってしまうのです。
ですから、原料購買実績データは化学物質・組成として同等の原料は全て表の行が近接して表示される格好になっている必要があるのです。
そうすれば、実質的に同じ原料にも関わらず品名が違っているものを纏めると言う視点で購買戦略・戦術を構想できる訳です。
例えば、どんなことが期待できるでしょうか?
*同じ原料なのに購買価格が同等でなく高価になっている原料を発見して値下げできる
*多量に購買している方が逆に高価になっていると言うような不合理を発見して価格是正できる
*3社以上の取引先を集約して、価格交渉で値下げできる
*各現場単位では少量購買になっているが全社纏めて購買することでコストダウンできる
*全社として量が纏まれば輸入もし易くなるので国際価格を追求できる
*組成だけ異なる場合、社内で組成調整をすることを合意できれば同一原料の纏め買いでコストダウンできる
*購買部門として推奨する取引先を設計段階で研究開発部門に推奨できる
などなど・・・。
期待されるものは結構多いことに気付かれましたか?
一昔前に大騒ぎになっていた社会保険庁の年金受給資格者リストの名寄せと
言う言葉が飛び交っていましたが、正にそれです。金融業界でもよく使われる言葉ですね。
化学原料の購買実績データの名寄せが結構キーポイントで、その手段の1つとして、原料品名統一ルールを品名中に組み込むのが有効なわけです。
具体的には、通常の品名の先頭部分に、化学物質・組成の同等性を示すための枕文字を付したものを正式な品名にすると、品名でソートするだけで名寄せが容易にできると言う仕掛けになります。
但し、これを永続的に有効にするためには購買部門の全員が枕文字のルールを厳格に遵守することが必須になります。
このルールを無視するとか、間違えるとか、十分理解できていない人にもやらせるなどと言ったことがあると1つのミスでデータの信頼性が一気に失墜してしまうからです。
ですから、このルールを1人も漏れることなく理解して誤りなく行動できることが求められると言うわけです。
以上、化学原料購買実績データの名寄せの重要性を説明させていただきました。極めて地味な仕事ですが、これは戦略的に重要なことなのです。
あなたのところではどのような名寄せの仕組みを導入していますか?又、それに代わる別の仕組みをどのように組み込んでいますか?
そして、そのためには、あなたはどんな能力を身に付けることが必要でしょうか?
以上、結論は、【名寄せ】でした。
では、今日はここまで。次回は、【人材育成と教育】の7回目です。
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編集後記)
一気に冬に突入したかのような寒さがこたえるようになってきましたね。遂にストーブを引っ張り出した次第です。
さて、今回は、これ↓。
ノブドウ、野葡萄、と言うんだそうです。
珠数のようにずらっーと小粒が並んでいないので紫式部とは全然感じは違うのですが。
緑、空色、赤紫、青紫・・・・
そして、水面上の油膜のような輝き
この多様性にしばらく見とれていました。
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何に注目しますか?
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人材育成と教育(5)
【何に注目しますか?】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【人材育成と教育】の4回目でした。
個人の購買能力の全体像を紹介しました。勿論、一朝一夕には習得できるものではないので粘り強く努力し続けることが肝心ですね。
さて、今回は、【人材育成と教育】の5回目です。
今日の結論は、【何に注目しますか?】です。
前回のリストが全体像ですが、更にあなたが必要に思われるものを追加されるともっとよいものになると思います。
ところで、このリストを見てあなたはどんなことを感じましたでしょうか?
『わあっ、こんなに膨大なコンピテンシーなんてできっこないぞ!』ですか?
それとも、『うん、私は全部カバーできているな!』ですか?
あるいは、【半分も出来ていないよなあー】と感じられたのではないでしょうか?
それで正常だと思います。普通そうなっているはずです。
でも、このことであるべき姿を具体的にイメージできたのではありませんか?何と言ってもゴールを描くことが出発点ですからね。
あと残されていることは、
1)これらの中からあなたはどれを選択するか?
2)どんなペースで修得するか?
を勇気を持って決心することではないでしょうか?
但し、組織を構成する多彩な仕事がありますから、みんな全員が画一的にこれらの能力を身につける必要はないことは言うまでもありません。
以下に続く)
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■ 化学原料系:コストダウンセミナー(東京)
コストダウンのプロの条件を体系的に学ぶことができる!
【化学原料コストダウンのポイント】
日時: 1月28日(金)10:00−17:00
場所: 東京:大井町
(きゅりあん4階第1グループ活動室)
受講料: 45,150円/人(1名の場合)
34,650円/人(2名以上の場合)
詳しくは下記のリンクをクリックしてご参照ください。
http://www.johokiko.co.jp/seminar_medical/AA110141.php
尚、下記のホームページの無料相談フォームから講師割引をご請求
いただければ参加費はお安くなります。
http://www.ip-labo.jp/article/13183391.html
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(続きです)
組織全体で網羅できたらよいのですから。
ですから、逆に、多様な人材で購買組織を構成する必要があるとも言えます。
その典型は、化学が分かる技術屋の活用です。
大抵の購買組織は専ら文系で編成されている会社が多いのではないでしょうか?
一方、技術系ばかりで構成されているのであれば文系の人も活用できるようにすべきですね。
尚、技術屋も事務屋もそれぞれ単純に丸めて2分割されるものでもありません。多様な技術屋、多様な事務屋で編成していくと言うのが大事ではないでしょうか?ちょうどオーケストラを編成している楽器のように。
ですから、あなたは周囲の同僚の得て不得手を考慮しながら、「自分はどんな能力を付ければ全体として揃うか?」を当面は目指したらよいのではないでしょうか?
一方、自己啓発と言う見えない前提を外すともっと視界は開けてくるのではないでしょうか?
即ち、購買能力の一部を外から積極的に取り込むようにして、修得を早めるとか組織内・社内で修得しないでも上手く仕事ができるようにするのもありだと思います。
因みに、アウトソーシングは購買と言う職種以外ではどんどん普及が進んでいるのはご存知の通りです。
ところが、不思議なことに原料購買についてのアウトソーシングを活用しようと考える人は殆どいないと言うのが実態ではないでしょうか?
実は、アウトソーシングを追求すればあなたの努力も大きく緩和されるのではないでしょうか?
以上、結論は、【何に注目しますか?】でした。
では、今日はここまで。次回は、【人材育成と教育】の6回目です。
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編集後記)
すっかり秋の真っ只中に変わりましたね。こちらでは正に紅葉の季節を迎えています。
さて、今回は、これ↓。
秋と言えば、明石公園の風物詩、菊花展です。
これが菊だなんて驚かされましたよ。
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