2010年10月
個人の購買能力
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人材育成と教育(4)
【個人の購買能力】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【人材育成と教育】の3回目でした。
購買組織力の視点で、あるべき人材と言うものを見てみました。理想はオールマイティの個人で組織を構成することでしょうが、そんなことはあり得ないことです。不完全な個々の人材でも組織力としては万能に近いものが望まれると言うことでした。
さて、今回は、【人材育成と教育】の4回目です。
今日の結論は、【個人の購買能力】です。
では、いよいよ「個人の購買能力」について考えて見ましょう。
イメージする範囲は、購買部の中の必要な業務、即ち、
1)受発注業務
2)ソーシング・交渉業務
3)企画業務
4)管理業務
です。
あなたは、これらの業務にどのような能力が必要だと思いますか?
多分、下記のようなものが多かれ少なかれ必要になるのではないでしょうか?
先ず、基本部分として次のようなものがあるでしょう。
●全社の原料調達状況の理解(組織・区分・規模・歴史など)
●購買部の購買方針の理解
●中期計画・購買部中期計画・購買部年度計画の理解
●役割期待と個人としての年度業務目標の理解
●原料購買を要求する事業部・製造現場の理解
次に、ビジネス素養の部分として下記のようなものがあるのではないでしょうか?
●報・連・相の習慣化
●チームプレイへの理解
●社内外ビジネスルールの遵守
●言行一致の行動
●優先順位判断とタイムリーな実行
●他人の力を上手に借りる
●現状に潜在する問題の発見とそれを改革する情熱
●困難を乗り越える意欲と知恵
●習→破→離の段階を経る一流への拘り
●他人から信頼される行動・言動
●全社員共通のコンピテンシーラーブラリー中に挙がっている各種能力
●パソコン・IT活用のための基礎能力
●直観力と論理構成力
更に、購買の基本部分の能力としては、
●原料購買関連法規に関する理解
●経理・支払に関する理解
●受発注業務フローへの理解
●社内基幹システム業務に関する理解
●購買条件類に関する理解
●棚卸業務への理解
●使用工場番号に関する理解
●原料品名統一へのルール理解
●トラブルへの対処法
●購買部データベース類の概要理解
●物流に関する理解
●商社機能に関する理解
●貿易に関する理解
●原料機能分類に関する理解
●新原料調査に関する理解(日本国内)
などですね。
そして、最後は、と言うと?
以下に続く)
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(続きです)
そして、最後に次の専門能力・スキルではないでしょうか?
●コストダウンテーマの構想力
●原料の化学名に関する調査力(英名含む)
●原料の製法に関する調査・理解力
●原料スペックからのキースペック抽出力
●断片情報から原料規定への遡及調査力
●原料カタログ内容への理解力
●取引先の購買仕様書記載への指導力
●ISOの理解と実務能力
●メーカー候補の調査力(海外含む)
●取引先の信用調査力(海外含む)
●メーカー製品群の調査分析力(海外含む)
●メーカー間の競争力分析力(海外含む)
●候補メーカーの選定能力(海外含む)
●メーカー製造コストの解析力
●メーカーの上流原料事情調査力(海外含む)
●輸入価格の解析力
●内外価格差への洞察力
●目標価格の設定力(絶対的)
●目標価格の設定力(相対的)
●提示価格の妥当性判断力
●メーカーコストの改善余地への洞察力
●交渉戦術の構想力
●価格交渉力(値下げ、カウンター交渉、値上げ阻止など)
●社内VAへの提案力
●コミュニケーション能力(口頭、文書、英語など)
●輸送コスト算定力(国内、海上、航空など)
●契約書の手配力(海外含む)
●商流における商社の設定力(海外含む)
●物流の手配力
●貿易実務力(HSコード付与、税率調査、乙仲対応力、文書作成力)
●貿易実務力(納期推定、諸費用算出、危険物対応など)
●荷姿への調査・判断力
●為替データの収集力
●支払条件に関する理解力(海外含む)
●競争阻害要因への洞察力と対策立案力
●1回のチャンスで必要情報を収集する能力
●入手情報をタイムリーに整理・報告・発信・対応する能力
●収集情報の真偽を検証・分別する能力
●多量情報を漏らさず迅速対応する個人行動の管理力
●購買部データベースの即時活用力
●ピボットテーブルを自在に駆使する能力
●インターネットを駆使する能力
●ACCESSデータベースを設計・運営・管理・活用する能力
●嫌がる現場に何とかしてサンプル評価などを賛同させる能力
●時間を効果的に運営する能力
●原料クレームへの対応力(補償含む)
●購買部構造の理解と抜本改革への企画力
●庶務処理能力
まあ、ざっとこんな項目になるのではないでしょうか?
更に、これ以外にもあなたのところで必要になるものを追加して見て下さい。単なるお題目にならずに自己啓発の行動に繋がるために具体的に表現することがコツですね。
勿論、これらは購買部の個人全てに画一的なものではありません。あなたが上記の4つの業務のどの役割を期待されているかによって異なるものになるでしょう。
さて、では、こうやって見たときあなたはどんなことを感じますか?
「こんなに膨大なことがまともにできるようになるには10年ぐらい掛かるのではないか?」
「いやいや、10年掛けてもできないようなことが一杯あるなあー」
と思いませんでしたか?
そうなんです。それ程までに購買の仕事と言うのは奥が深いのですね。高度な専門性が求められる組織なのです。
ですから、みんなでカバーし合うことが必要ですし、異なる能力で組織を構成しないととてもじゃないけどやってられないレベルなわけです。
更には、自前主義に拘らず、必要なら社外の力も借りることも考える必要があるかも知れませんね。
そして、何よりも重要なことは、これらの能力・スキルを自分のものにする粘り強い努力を計画・実行し続けることではないでしょうか?
以上、結論は、【個人の購買能力】でした。
では、今日はここまで。次回は、【人材育成と教育】の5回目です。
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編集後記)
遅れて来た台風と早すぎる雪が同居する複雑な天候です。季節感がこんがらがってしまいますね。
さて、今回は、これ↓。
私は誰でしょう?
ラッパのような花びら。こんなの知ってました?
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組織力の素
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人材育成と教育(3)
【組織力の素】
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こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【人材育成と教育】の2回目でした。
「原料購買部門でのあるべき人材とは?(マインドの部分)」について概説しました。
心の持ち方、ややもすると嵌ってしまう心理状態などについて考えて見ました。言い換えると、これらはあなたが購買の役目を担う上で下支えしてくれるものと言うことにもなりますね。
さて、今回は、【人材育成と教育】の3回目です。「あるべき人材とは?(購買組織力の部分)」について考えて見ましょう。
今日の結論は、【組織力の素】です。
これには4つの要素があるのではないでしょうか?
まず、1つ目は、組織全体として購買能力を発揮できていること、と言うことですね。
組織の使命・目的・目標などが全員で共有できていること、みんなのベクトルがピタリと合っていてぶれないこと。あなたも組織の一員として参画できていることが必要なわけですね。
その素になるのは、あなたのボスの説明責任とあなたの共感力です。
しっかりした使命・目的・目標などの購買戦略部分にあなたが心底納得できているかどうかと言うことになりますね。
勿論、あなたのボスがオーケストラの指揮者に相当します。ですから、部下を圧倒するだけの情熱で、的確に指揮棒を振れているかどうかが重要ですが、それにあなたがどれだけ答えられるかが同時に問われていますね。
2つ目は、構成員の能力が多彩で、購買業務として包括的であることが理想と言えます。
ややもすると、みんなが金太郎飴になってしまっていないかが心配になります。モノトーンな味も素っ気もない音楽になっていないでしょうか?
色々な得意分野、色々な能力、多くのスキルがあって初めて購買組織は力を発揮できるのですから。
多様化、ダイバーシティがキーワードです。
尚、この部分は、あなたのボスの組織構成力が大きくモノをいいます。現状を踏まえ、長期的な視点を加味して作り上げていく必要があります。又、日常的には、組織運営面でボスがどのように心配りをするかと言うことにもなるかと思います。
しかし、「あなたが組織の中でどのような存在感を発揮できるか?」が同時に問題になりますね。同僚たちとは違う何かが求められていることになります。
そして、3つ目は・・・、
以下に続く)
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■ 衝撃の緊急レポート!
【化学原料を最安値で購買した5つの成功事例】
A4版 44ページ
カネカで化学原料を475億円削減した本人が、5つの成功事例を初公開!
なぜ化学原料がコストダウンの宝庫であるかが分かる、衝撃的な内容です。
すぐ、下記をクリックして内容をご確認の上、お申し込みください。
※ 化学原料に特化した内容なので、化学原料を購買されていない方は
ご遠慮願います。(お互いに時間と資源の無駄になりますので)
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(続きです)
そして、3つ目は、
基本部分、即ち、購買組織内のどの人にもなくてはならない共通的な要素が必要と言うことです。
ここは、ビジネスマン(レディーも含めて)が備えていなければならない要素と、購買マンだからこそ持っていなければならない要素に大別されるでしょう。
例えば、楽譜が読める、音合わせをする、楽器の手入れをする、絶対音を認識できる、感情表現の仕方、などなど・・・
最後の4つ目は、何と言ってもあなた個人としてのコンピテンシーです。
勿論、これは構成員に専ら依存するものではなく、あなたのボスが作成した購買業務特有のコンピテンシーライブラリーを手掛かりにして、部下が自主的に選択できる仕掛け作りが必要です。
しかし、組織の個々の構成員の今の能力と今後の能力開発がベースになっていますね。
以上、結局、あなたのボスとあなたが気持ちを一つにしてお互いにやるべきことをやり遂げる風土が必要と言うことになるかと思います。
いくらボスが素晴らしい指揮者でも、構成員一人一人がしっかり持ち場の楽器を使いこなせることが前提になっていますね。
ですから、当然のこととは言え、個人として役割を果たせるための能力を磨き続ける懸命な努力が肝心となります。
あなたは常日頃からどのように能力を向上させようと努めていますか?
以上、結論は、【組織力の素】でした。
では、今日はここまで。次回は、【人材育成と教育】の4回目です。
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編集後記)
一年中で最も晴天が続く10月の真っ只中で、どこでも祭りや運動会など歓声が聞かれる月となっているのではないでしょうか?味覚の秋も堪能したいところですね。
さて、今回は、これ↓です。
この色の鮮やかさ。大抵は何らかの色との混色であったり中間色だったりで、ここまで真っ赤なのは非常に珍しく驚かされました。
これを見ると、いつも思い出すのは「鶏頭となるも牛後となるなかれ!」です。人生の生き様を教えてくれるいい諺ですねえー。
えっ、間違っている?
「鶏口となるも牛後となるなかれ」でしたっけ?まあ、意味は変わらないから頭と口は似たようなものでしょう?
肛門と言わなくて済む分ましなのでは?いやいや、失礼致しました!
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