2010年06月

2010年06月15日

残念ながら・・・?

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             価格情報の実態2

             【残念ながら・・・?】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の48回目でした。

 購買に取っての生命線は価格情報、購買価格の妥当性を判断するのは購買の最大の仕事、そのために「比較する価格情報として巷にあるものはどのようなものがあるのか?」

 そして、「それらは信頼される価格情報なのかどうか?」について2つだけ解説を加えました。残念ながら、実質的には役に立たない情報であることがご理解いただけたと思います。


 さて、今日は、【いくらで買うのか?】の49回目です。残りの3つ目以降について見てみることにしましょう。


 今日の結論は、【残念ながら・・・?です。


 さて、次は3つ目です。


3)業界新聞・市況新聞などで報道されている価格情報


 前回の2)と同じことが、これらにも言えます。これらも便利なものですが、やはり供給側から流れる価格情報なのです。残念でした。


 と言うよりも、言いふらしたい価格情報なのです。


 いつものことですが、市況品などの価格情報は頻繁に新聞紙上を賑わせています。


 1つずつ丁寧に見ていくと、値上げ幅などから価格を逆算できるようになっていたりして、細かいことが好きな人なら重宝できますね。


 しかし、「値上げ記事の数に比べて値下げ記事の何と少ないことか」と不自然さに薄々お気づきだと思います。特に新聞情報で顕著ですね。


 それは何故でしょうか?


 そうです。


 新聞記事は、情報提供者の意図に沿って報道されているのです。供給側が専らの情報提供者であることを見逃してはならない訳です。決して新聞社が公平にしようと情報を報道しているのではありません。要するに情報操作だったりするのです。


 ですから、この価格情報はあなたのためにはなりません。下手すると害にすらなりかねません。


4)ICISから購入する価格情報


 市況品で愛用されているのがこれではないでしょうか?


 データは世界中と幅広く、お金を払えば直ぐに手にすることが出来ます。


 しかし、これにはいくつかの基本的な問題が潜在しています。


 1つ目は、情報源がトレーダーだと言う点です。やはり供給者寄りのデータに過ぎません。


 2つ目は、100種程度の化学品のデータしかありません。要するに基礎化学品しか価格は分からないと言うことです。


 3つ目は、価格の表示幅は±10円/kg程度あると言うことです。この手の原料では1円/kgの価格差は巨額の違いを生みますから、20円/kgも違っていては実質的には使いづらいと言うことになりますね。


5)特定の調査会社に調査させた価格情報


 これは、本気で核心の価格情報を掴み取ろうとするものです。


 しかし、これでも下記のような懸念が含まれているのです。


 1つ目は、個別に調査を頼むのですから費用が非常に高くなります。


 又、情報収集の手段が定かではなく、通常は極秘の人脈を頼りにした電話によるヒアリングなどになりがちで、「本当に相応しい人(正確にその原料を購買している実務担当者から得た情報だけが信用できる)から得た情報なのか?」が不明確なのではありませんか?この点は調査会社の命綱でもあるので手の内を明かしてくれないのが殆どではないでしょうか?


 3つ目は、ベンチマーキングとして使う場合は、「どの会社の価格情報なのか?それは適切なのか?」なども非常に重要になります。果たしてこの条件を満たしているでしょうか?


 4つ目は、海外の価格情報となるともっと難しくなるのではないでしょうか?


 結局、結論としては真偽の程度が判然としませんね。

以下に続く)
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(続きです)

6)取引先の競合会社から教えて貰う価格情報


 次に考えられることはこれですが、これは相見積のようなものになっているのではありませんか?


 又、相談された方はどんな気持ちであなたの質問に応答するのでしょうか?真っ正直に教えて貰えるものなのでしょうか?


 尚、相見積と言うのにも本質的な落とし穴があります。


 それは、発注先となる会社と単なる当て馬にされる会社との関係です。


 両社の関係が流動的でどちらが受注を獲得できるかが混沌としている場合はそれなりに機能するのですが、いつも当て馬にされるようになった場合の見積価格は真剣味がなくなります。事務作業的な見積しか出て来なくなってしまうことがありますので、必ずしも単独見積よりも相見積がベターと短絡するのにも危険が潜んでいます。


 本当に競争になっている相見積でなければ役に立ちません。又、海外から見積を取るのがお奨めですが容易なことでは入手できませんね。


7)同職者から教えて貰う価格情報


 これが上手く出来るとありがたいのですが、現実には、

*相談できる人がいない
*相談する相手が見つけられない
*相手はいるが適任ではないので正確性がない
*正確に原料を定義しないと欲しい情報に辿り着かない
*コンプライアンスが益々厳しくなっており、最高の機密情報である価格情報の入手は極めて困難である


などなどとあって、「本当に出来るのかなあ?」と思えてくるのではありませんか?


8)親しい友人から教えて貰う価格情報


 これもほぼ上記7)と同じような難しさがあって、実現性は乏しいのではありませんか?

9)取引先から教えて貰う価格情報


 いよいよ最後はこれになります。


 恥ずかしげもなくズバリ聞いてみると言うのもありますが、それをやったら今後ずっと舐められてしまいかねません。パンドラの箱ですね。


 一方、質問と心理合戦で、相手の一挙手一投足から逞しい想像力を働かせて探り出すと言うやり方にもなりますが、本当に見抜けるものでしょうか?


 以上、長々と見てきましたが、どうやら予想した通りになってしまいました。


 別の確かな価格情報を押さえることは容易なことではないと言う残念な結論になってしまったのではないでしょうか?


 では、売り手に比べて圧倒的に不利な買い手の情報不足を容認するしかないのでしょうか?


 結局は、見積価格や相見積を頼りに、感覚的な価格交渉をして少しの値切りをしたらまあよかろうとするしかないのでしょうか?


 実は、お奨めの方法があります!


 それは一体何か?


 上記↑の緊急レポート【化学原料を最安値で購買した5つの成功事例】を見ればその答えが分かります。

 

 以上、今回の結論は【残念ながら・・・?】でした。

 

 では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の50回目、です。
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編集後記)

 ようやくつゆ入り宣言があって、木々も潤う季節に入ってきましたが1日降ったところで早くも一休みでしょうか?


 さて、今回は、これ↓です。

かしわばアジサイ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アジサイが似合う時ですが、少し珍し目のものを。


 こんな変な格好のもあるんですね。葉っぱはとてもそうは見えませんが立派なアジサイの仲間だそうです。
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Profile
塩梅マン
化学原料に限定した購買コンサルタントです。化学原料コストダウン研究所の所長です。輸入価格を知った上で購買するのが合理的購買の原点であると信じております。このノウハウで私は475億円のコストダウン実績を挙げました。これを日本中に普及させることを目指しております。私の究極の使命は日本が本当の意味で国際競争力を強化することです。コストダウン、開発購買などの成果を多くの方が実感されるのを願っております。