2009年09月
見積もりは大変ですが・・・
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
輸入価格(2)
【見積もりは大変ですが・・・】
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【いくらで買うのか?】の31回目でした。
国際的な適正価格の指標である輸入価格についての第1回目でした。「輸入価格とはそもそも何なのか?」、そして、「輸入価格が持つ意味」を2つ取り上げました。
1)厳然たるデータに基づいた確かな価格である
2)荷揚げした時の価格である
でしたね。
さて、今日は、【いくらで買うのか?】の32回目です。輸入価格が持つ意味についての続きです。
今日の結論は、【見積もりは大変ですが・・・】です。
3つ目は下記になります。
3)日本国内限定ではない国際的に通用している価格
あなたも薄々感じていると思いますが、内外価格差と言うのが化学原料にもあります。
この内外価格差を検証することは価格情報が少ない私たちには容易なことではありませんが、化学原料でもこれは厳然としてあると思っています。
ですから、日本国内のメーカーが使う言葉の1つに、「輸出特価」と言うのがあります。
これは、日本国内の常識的な価格で輸出をしたのでは買い手が付かないと知っているからこその言葉です。ですから、輸出する場合の価格は一般的に安くしないとビジネスにならないです。
逆に言うと、日本国内価格よりも海外の常識的な価格は安価であると言うことになりますね。
経験上、あなたは日本国内では通用する相当な金銭感覚を身につけられておられると思いますが、残念ながら国際価格の感覚は殆どないのではないでしょうか?
これが第3の意味です。
即ち、国際的に通用している価格を知ることになると言う意味です。
4)見積もりをしないでも獲得できる価格を知ることができる
次は、これです。
上述してきたように、何となく「海外メーカーと直取引できたら現状よりも安価に購買できるのではないかな?」と感じられているでしょうが、いざ本気でやろうとすると厄介なことが待ち受けているのです。
それは、勝算がないのに海外に向けてコンタクトしていくことの非効率性です。日本国内であれば電話1つでできてしまうことが海外ではそうは行きません。
即ち、1回のコンタクトで直ぐに見積もりを出して貰えることは滅多にありません。相手は「本気で購買する気があるのか?」を確かめるまでは答えて貰えないのです。又、仮に見積もりを貰えても本気で出してくれたかどうかも判断できません。第1、見積もりする原料自体を先方に正確に伝えるだけでも面倒なことではありませんね。
ですから、見積もりと言う実際の行動を起さないでも獲得できる価格を知れたら非常にありがたいのです。
何故なら、その価格から勝算がある原料なのかどうかを見極めれば良いのですから。
(以下に続く)
-----------------------------------------─
■ コストダウンセミナー(東京):募集中!
日時: 10月16日(金) 10:00−17:00
場所: 東京大井町きゅりあん
テーマ名:化学原料購買のための考え方とコストダウン手法19種
詳細は下記をクリックしてご確認ください。
http://www.johokiko.co.jp/seminar_medical/AA091099.php
尚、弊社経由でお申込みされる場合は、講師割引特典により43,050のところが32,550円になります。
下記をクリックして表示されるフォームに必要事項をご記入の上弊社宛にご連絡ください。特別な申込書をお届けさせていただきます。
http://www.ip-labo.jp/article/13183391.html
追伸:
コストダウンしたい副原料1種を上手にご提案いただければ、値下げ交渉できるネタを無料でご提供させていただく特典が付いています。
-----------------------------------------
(続きです)
そして、最後はこれです。
5)どこから輸入できるのかを事前に読める
日本国内で新しい購買先を見つけるのはそんなに難しいことではありませんが、海外ではそもそも相手が誰なのかすら容易に知ることはできにくいものです。
しかし、輸入価格が分かれば、この問題もかなりの確度で乗り越えることができます。
即ち、輸入されている実績があると言うことは、その国に所在するメーカーからなら購買が可能だと見込める訳です。
仮に、その国にメーカーが1社しかなければ、ズバリ、その会社から購買すればよいと直ぐに分かります。数社の場合であってもぐっと読みやすくなっているはずです。
要するに、直取引する相手を比較的簡単に見つけ出すことができると言う意味です。
さて、では次に、輸入価格の活用の仕方を考えて見ましょう。果たしてどのように活用できるのでしょうか?
と核心に近づいて来ましたが、ここからは次回に解説しましょう。
今日の結論は、【見積もりは大変ですが・・・】でした。
では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の33回目、です。
---------------------------------------------
編集後記)
関西はここのところ雨らしい雨から遠ざかってすっかり乾き切っているところですが、秋と言うのは天気が続いて気持ちがいいですね。アウトドア派の私には待望の季節です。
さて、今回は、これ↓です。
家から2キロばかりのところにある散歩コースの貯水場のお友達。
ポンポンと手を叩くと水面上にヒョッコリと頭を突き出してこちらの様子を伺うのが沢山います。
が、中には、すごく好奇心旺盛なのが・・・。
斜めになったコンクリート縁をノッシノッシと3メートル程よじ登って、私の直ぐそばまで来てくれます。そんな一匹です。
「こちらにおいで」のテレパシーが通じてしまったのですかね?
-------------------------------------------
輸入価格(1) 適正価格の指標
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
輸入価格(1)
【適正価格の指標】
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんにちは、塩梅マンです。
前回は、【いくらで買うのか?】の30回目でした。
価格の虚像と実像について考えてみました。適正価格を実像と捉えることで思考を停止させないようにしましょうと強調しました。
さて、今日は、【いくらで買うのか?】の31回目です。国際的な適正価格の指標である輸入価格について考えて見ます。
今日の結論は、【適正価格の指標】です。
では、先ず初めに、「輸入価格とはそもそも何なのか?」を説明しましょう。
それは、世界中から日本に輸出されている商品の輸入データ実績から算出される価格のことで、輸出国毎の年月単位でのCIF単価(円/kg)で表されるものです。
この大元になっているデータは、貿易時に必須の書類であるインボイスから来ており、世界共通の貿易実績を示しています。日本では財務省貿易統計NACCSの中の輸入データです。
例えば、●●と言う輸入統計番号の化学原料類が、輸出国▼▼から▲年▲月に荷揚港■■に、輸入量**kg、輸入価額CIF○○円で輸入されている、と言った調子になります。
従って、輸入価額を輸入量で割り算すれば、輸入価格CIF◎◎円/kgであったと分かりますね。
そうなのです。
データに基づいて、原料の輸入価格を知ることができるのです。
では、どこに行けばNACCSのデータを見ることができるのでしょうか?
至って簡単です。
インターネット上に常時公開されています。
要するに、机に座ったままで、いつでも輸入価格を知ることができるのです。
では、この輸入価格は一体どんな意味を持っているのか考えて見ましょう。
1)厳然たるデータに基づいた確かな価格
先ず第一に持っている意味はこれです。
化学原料を購買する場合、売り手から提供される見積とは別に、買い手独自に「あるべき価格」を持っていたいものですが、残念ながら、殆どの原料は価格が分かりませんね。
そこで、あなたはどのような対策を講じていますでしょうか?
(以下に続く)
-----------------------------------------─
■ コストダウンセミナー(東京):募集中!
日時: 10月16日(金) 10:00−17:00
場所: 東京大井町きゅりあん
テーマ名:化学原料購買のための考え方とコストダウン手法19種
詳細は下記をクリックしてご確認ください。
http://www.johokiko.co.jp/seminar_medical/AA091099.php
尚、弊社経由でお申込みされる場合は、講師割引特典により43,050のところが32,550円になります。
下記をクリックして表示されるフォームに必要事項をご記入の上弊社宛にご連絡ください。特別な申込書をお届けさせていただきます。
http://www.ip-labo.jp/article/13183391.html
追伸:
コストダウンしたい副原料1種を上手にご提案いただければ、値下げ交渉できるネタを無料でご提供させていただく特典が付いています。
-----------------------------------------
(続きです)
あなたは、多分、対策として下記のような努力をされているのではありませんか?
A)定価表から得る価格情報
B)書籍で公開されている価格情報
C)業界新聞・雑誌などで報道されている価格情報
D)取引先から教えて貰う価格情報
E)取引先の競合会社から教えて貰う価格情報
F)同業者から教えて貰う価格情報
G)親しい友人から教えて貰う価格情報
H)特定の調査会社に調査させた価格情報
そして、
I)見積と相見積
となります。
しかし、これらは情報発信者の思惑が含まれた価格情報でしかありませんし、殆どは売り手から意識的に提供されているのです。
そう言う著しく制限された環境の下で、輸入価格はいかがでしょうか?
確かに売り手の恣意は少し反映されていますが、売買の下で合意された価格に裏付けされた確かさは類を見ないものであることに気付かれたことと思います。
全く、その通りで、これが最も大きな輸入価格の意味になります。
2)荷揚げした時の価格
次に、これが挙げられます。
スッピンの価格と言うことです。
即ち、上陸時の価格が分かれば、その他費用(関税・通関費用・消費税・国内運賃など)がどの程度掛かるものかを加味して、直取引で実現できる購買価格を計算できますね。
一方、海外からの化学原料を購買する場合、殆ど日本の商社を経由していることと思います。(最近では海外メーカーの日本事務所を通じていることも少し増えてきたかも知れません。)
この間接取引の場合、「商社マージンがいくらなのか?」サッパリ分からないのでありませんか?
正直言ってここは完全なブラックボックスなのです。
と言うことで、直取引と商社経由との価格比較ができると言う意味があります。
今日の結論は、【適正価格の指標】でした。
では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の32回目、です。この続きをやることにしましょう。
---------------------------------------------
編集後記)
あっという間に爽やかな秋が来たようで、冷房が要らない数日を楽しんでいます。夏バテする時間もないほど短い今夏だったような気がしませんか?
さて、今回は、これ↓です。
黄色の線香花火のような部分はまだしも、後ろ側にある白い大きなところは一体何なのでしょうか?
黄色部分が実像、白い部分は虚像なのでしょうね。花の名前は分かりませんが・・・。
-------------------------------------------