2008年11月

2008年11月30日

価格が決まるまで

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             価格が決まるまで

            【どこに注目するか?】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の13回目でした。購買の最も基本のところに【適正価格を知ること】があると言うことを話しました。


 今日は、【いくらで買うのか?】の14回目です。


 今日の結論は、【どこに注目するか?】です。


 あなたが手にしている価格はどのようにして生まれているのかを考えたことがありますか?


 通常のやり方をする場合、表面的には、見積価格を少し値切って価格を獲得していると言うのが実態ではないでしょうか?


 今回は、価格が誕生する時からの過程を考えてみましょう。なぜなら、そこまで遡って考えることが大事だからです。


 多少の前後はありますが、原則として、下記の流れで価格は形作られていきます。


 コスト⇒利益計画⇒類似商品の市場価格⇒価格政策⇒販売価格⇒市場開拓⇒(価格修正)⇒見積価格⇒価格交渉⇒あなたが手にしている価格


 少し、解説しましょう。


 出発点は、コストです。

 要するにこれ以下では赤字が膨らむだけでビジネスの価値が全くない最低線です。利益ゼロの価格です。


 ついで、期待したい利益が載せられます。

 こうあればいいなあと言う売り手側の一方的な思惑を反映した価格に変わります。夢の価格です。


(以下に続く)
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(続きです)

 次は、競合の存在を意識した現実的な価格に変わります。

 どんな新商品でも類似した商品は必ずありますからその市場価格を考慮して行くことにならざるを得ません。醒めた価格です。


 次は、価格政策の出番です。

 そこまで進んできた価格を更に売り手側の意図でどうするべきか?が考えられます。

*商品ラインアップをどうするのか?
*販売ルートをどう設計するのか?
*商品のボトム価格をどうするのか?
*インセンティブをどう価格に組み込むのか?
*海外向け価格をどうするのか?

などなど・・・。利益を最大化するための現実的な価格です。


 そして、ついに販売価格が決まります。


 次は、新しい段階である市場開拓になります。

 この過程で、原則としてやりませんが、どうしても必要な場合は価格修正をします。修正は普通なら下方修正になります。


 ここまで来ると、普通の販売のステージに入りますので、見積価格の世界になります。

 事前に決めている販売価格と、お客様の状況(競合商品の購入があるかどうか?競合見積しているかどうか?年間購買量は?希望価格は?現在の購買価格は?代替できる競合商品があるかどうか?品質がシビアーかどうか?購買単位は?荷姿は?直取引か代理店経由か?決裁条件は?納入場所は?海外競合先の有無?などなど)を加味して通常はやや高めの見積価格が恐る恐る提示される格好になります。

 なぜなら、特別な場合を除けば初めからお得感は出す必要はありませんし、今後は一方的に値下げさせられるだけになることは自明なので値切りシロ(買い手の社内的成果にしていただくため)を確保しておくことになるのが売り手側の常識です。


 最後は、価格交渉ですね。普通は、見積価格をいくら値切れるかが追求されることになります。ここがあなたの社内的成果の取り分になっているのです。(多分に、既に見積価格の中にチャッカリと仕込まれていることも・・・)


 いかがでしたか?
 どんな気付きがありましたか?
 何があなたにとって本質的と思われましたか?

 

 今日の結論は、【どこに注目するか?】でした。

 

 では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の15回目、です。

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編集後記)

 冬の足音が少し感じられるようになってきましたが、正に紅葉の絶頂期ですね。


 明石商工会議所恒例のバス研修旅行での一駒がこれ↓。

御寺の紅葉


 

 

 

 

 

 京都にある御寺(泉涌寺)の庭園です。


 一面が真っ赤と言うのも壮観ですが、こんな色合いもココロが休まるものです。


 尚、このお寺は天皇家に関連したもので、寺としては珍しいものだそうです。因みに、江戸時代までは天皇は寺院で奉られていたのだそうです。

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2008年11月15日

最も重要なこと

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            最も重要なこと

          【適正価格を知ること】

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 こんにちは、塩梅マンです。


 前回は、【いくらで買うのか?】の12回目でした。優秀な営業マンの全く別のイメージについて話しました。


 今日は、【いくらで買うのか?】の13回目です。


 今日の結論は、【適正価格を知ることが最も重要】です。


 前回、沢山買ってもらえる相手にこそ高く買わせるのが本当の営業能力だと言いました。


 でも、あなたは納得していませんね。


 そうです。上得意様にどうして高く売ることができるのか?と。


 そこが、営業能力なのです。


 実は高く買わせているのだが、買い手には安く買えていると思い込ませることが出来ているからなのです。


 では、何故、そんな不合理なことができるのでしょうか?


 それを考えてみてください。

 


 そうです。


 結局、適正価格を買い手が正確に掴めていないからできるカラクリなのです。


 営業マンから、安く買っていることを示す情報を機会あるごとに与えられたり、あなただけ特別な価格を提供していると教育されているからなのです。


 私が経験した、累積475億円と言う巨額なコストダウン実績も、実はこのカラクリのお陰だったとも言えるのです。即ち、異常に高く買わされていたからこそ出来た実績でもあるのです。


 いかがでしょうか?


 価格を知らないで購買することの本当の怖さを理解できましたでしょうか?


 しかし、あなたは反論したくなったのではありませんか?


 私は競争見積をやって価格を周到に調査して購買している!!!と。

(以下に続く)
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■化学原料のコストダウン

  完売しました

  手に入れるチャンスを逃された方には申し訳ありませんが、今後ご提供できるかどうか分かりません。ご了解ください。

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(続きです)

 ですが、果たしてそれは価格を知っていることになるのでしょうか?


 ここで重要なことは、


価格とは【誰が言っている価格なのか?】


です。


 要するに、売り手が言っている価格、示してくれる価格は価格と捉えてはいけません。


 何故なら、それは価格戦略に基づいた見積価格に過ぎないからです。


 大事なのは、

絶対的な価格、売り手の都合だけでなく、多くの買い手も絡んだ市場の洗礼を受けた結果の価格

こそ知る必要があるのです。


 と言うわけで、購買の最も本質的なところは、【適正価格を知ることだ】と言うことが腑に落ちましたでしょうか?

 

 そこで、最初に戻りますが、商談に明け暮れる毎日を【これでは不味い】と言う問題意識を持って構造転換する必要にお気づきでしょうか?


 そうです。


 適正価格を知るためにあなたはどんな行動をしていますか?

 どんな行動ができますか?


 これが最も重要なあなたのするべきことなのです。

 

 今日の結論は、【適正価格を知ることが最も重要】でした。

 

 では、今日はここまで。次回は、【いくらで買うのか?】の14回目、です。

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編集後記)

 今日は、特別なニュースがあります。


 日本で唯一の購買コミュニティーである【購買ネットワーク会】に関西支部が発足しました。


 下記の記事をお読みいただき、このチャンスを是非生かしてくださいね。


(以下、引用文です)

 はじめまして。関西購買ネットワーク会受付担当幹事の紺矢と申します。

 現在開催中の購買ネットワークに参加し大きな衝撃と感動を覚えた関西バイヤー達が遂に立ち上がり、関西購買ネットワーク会を開催することになりました。

●調達の仕事が好きな方
●でも今の仕事に不安を感じる方
●関西には購買ネットワーク会が無いのかとお嘆きの方

そんな方々、まずは行動することから始めましょう!

 関西購買ネットワーク会に参加し、他企業のバイヤーと交流から自分の見方を変えてみませんか!

 下記URLにて第1回関西購買ネットワーク会の参加申し込みの受付を開始いたしましたので、取り急ぎご連絡申し上げます。

http://www.co-buy.net/modules/eguide/event.php?eid=25

 宜しくお願いいたします。

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 紺矢 敬志
subkontaka@yahoo.co.jp
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Profile
塩梅マン
化学原料に限定した購買コンサルタントです。化学原料コストダウン研究所の所長です。輸入価格を知った上で購買するのが合理的購買の原点であると信じております。このノウハウで私は475億円のコストダウン実績を挙げました。これを日本中に普及させることを目指しております。私の究極の使命は日本が本当の意味で国際競争力を強化することです。コストダウン、開発購買などの成果を多くの方が実感されるのを願っております。